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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その三十一

「しかしです」
「それでもだな」
「それは多少で」
「類似性はあるな」
「そして法律や社会、宗教の束縛が出来て」
「その中にだな」
「生物の本能もです」
 それもというのだ。
「入ってしまい」
「縛られてだな」
「変わっていくものです」
 生物の本能もというのだ。
「どうしても」
「それが文明だな」
「ですから」
「どういった生物から進化してもだな」
「やはり画一化はです」
「ある程度あるか」
「そしてどういった外見になるか」
 このことも問題だというのだ。
「我々の様な姿になるとです」
「二本の足で歩いて二本の手を使う」
「そうなるのが妥当ですが」
「そうとも限らないな」
「ハインラインの世界もです」
 この二十世紀のSF作家が書いてきたというのだ。
「そうした世界もです」
「有り得るな」
「怪獣の様な姿でも」
 そのハインラインが書いたラモックスの様な姿でもというのだ。
「文明をです」
「築くことも考えられるな」
「腕や足も二本とは限りません」
「多いこともだな」
「ヒンズーの神々の様に」
 最も身近な例えをだ、ジャバルは出した。
「有り得ます」
「その辺りはだな」
「わからないです、そもそも身体の構造が蛋白質で出来ているとも限りません」
「SF小説ではよくあるな」
「はい、岩石の身体の生命体もです」
「いるかも知れないな」
「その辺りはわからないですが」
 どうしてもというのだ。
「しかしです」
「それでもだな」
「様々な知的生命体が存在することはです」
「頭に入れてだな」
「接触、そして交流を行う」
「相手のことをよく知ることか」
「しかも戦争でないのですから」
 それを行うことが目的ではないとだ、ジャバルはマウリアの場合だけでなく連合の場合も考えてクリシュナータに話した。
「ですから」
「それでだな」
「はい、こちらの情報もです」
 それもというのだ。
「相手に知らせることもです」
「いいことだな」
「戦争をしないと決意したなら」
 その時はというのだ。
「いいと思います」
「そうなるか、国家連合の中の一国家か」
「生物学的には人間にないですが」
「それでもだな」
「彼等が、そして未来の我々の子孫の両方が望むなら」
「そうすべきです」
 その中に入れていくべきだというのだ、マウリアでも連合でも。
「平和に進めば何よりです、そしてこれは人間が小説や漫画やアニメの世界の人間よりも賢明であるかどうか」
「その証明でもあるか」
「受け入れるか戦うか」
「それのどちらが賢明か」
「実ははっきりとは言えません」
 どちらが正解で賢明とは、というのだ。 
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