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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その二十九

「何時会うかどうかはだな」
「誰にもわかりません」
 百年はなくともというのだ。
「そればかりは。しかし遭遇した時に備えておくことは」
「大事だな」
「そうなので」
「今からか」
「そうしていきましょう、外についても」
「外も気にしていくか」
「人類社会の外も」
 人類社会だけが宇宙ではない、ジャバルはこのこともわかっていた。
「宇宙はあまりにも広いのですから」
「人類がいる宇宙なぞな」
「銀河系の大半ですが」
 それでもというのだ。
「宇宙のです」
「ほんの一部だ」
 それに過ぎないというのだ。
「まさにな」
「ですから宇宙ではです」
「天文学的な数字の中のさらに天文学的でもな」
「あります」
「実際に我々もいる」
 人類もというのだ。
「それが答えだ」
「この件についての何よりの」
「他の知的生命体の存在、文明の存在を否定する学者もいるが」
「科学的根拠と言ってですね」
「UFOを否定してな」
 それと共になのだ。
「文明の存在まで否定するが」
「では我々は何なのか」
「そうなるな」
「宇宙には間違いなくです」
「我々が出会っていないだけでな」
「まだ多くの文明が存在しています」
 他の知的生命体のだ。
「文明のレベルはわかりませんが」
「古代文明程度かも知れないな」
「紀元前の」
 エジプトやメソポタミアの様なだ。
「そうした文明かも知れませんし」
「他にもだな」
「はい、我々以上に進化しているかも知れません」
「それはわからないな」
 文明のレベルはというのだ。
「そこまでは」
「はい、しかし」
「それでもだな」
「文明が存在していることは」
 それ自体はというのだ。
「やはりです」
「否定出来ないな」
「現に我々がいるのですから」
「そうだな、恐竜もだ」
 人類より以前に地球で栄えた彼等もというのだ。星によっては恐竜が栄えている場合もあるのはこの時代ならではか。
「若しかするとだ」
「恐竜からも進化してです」
「恐竜人が出て来て」
「彼等が文明を築いたかも知れないな」
「人間は類人猿から進化しました」
 ジャバルはここでこのことを言った。
「しかしです」
「恐竜から進化してもな」
「不思議ではありません」
「そして他の生物からもな」
「犬や猫や鳥からもです」
 そうした生物達からもというのだ。
「進化してもです」
「おかしくないな」
「可能性はゼロではありません」
「その辺りはSFの世界でも語られているな」
「はい」
 その通りだとだ、ジャバルはクリシュナータに答えた。 
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