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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その二十八

「そうなっています」
「成熟していけばそうなるか」
「社会が、ですから好戦的な文明でもです」
「極端なものはだな」
「そうそうあるとは思えません」
 それこそ滅多にというのだ。
「やはり」
「そうしたものだな」
「まあエウロパ程度の餓えなら」
 そうした余裕のなさならというのだ。
「まだです」
「連合もだな」
「彼等の求めるものを幾らでも提供出来るので」
 エウロパの場合は資源であり領土だ、生きる為に求めているそうしたものだ。
「それを得られるならです」
「エウロパもだな」
「融和的になります」
「エウロパの者達の腹を満たすか」
「満腹で狩りをする獅子はいないですね」
「そうだな」
「しかも常に餌があれば」
 そうならばというのだ。
「もう狩りはしませんね」
「動物園の獅子だな」
「そうなります」
「連合はまさにそれだ」
 常に満腹の状態だとだ、クリシュナータは看破した。
「餓えとは無縁でだ」
「相当な余裕があります」
「それ故に普通の他の知的生命体も受け入れられてか」
「多少余裕がない相手でもです」
 それこそとだ、ジャバルは最後の菓子を食べたクリシュナータに話した。
「提供出来ます」
「そして融和的になれるか」
「無論歯止めはかけますが」
 その相手にだ。
「しかしです」
「基本はあくまでだな」
「融和路線です、相手を美酒と美食そして豊かな場所に入れるので」
「殆どの者は文句はないな」
「そうなります、ただ我々も連合も他の知的生命体と遭遇するのは」
「先だな」
「おそらく百年はありません」
 それだけの時間が必要だというのだ。
「まだ」
「そうか、百年か」
「そして百年先はです」
 そこからはというと。
「わからないですがその時は」
「遭遇すればだな」
「我々も考えておくべきです」
 その時をというのだ。
「やはり」
「そうなるか」
「そしてその場合もです」
「君はだな」
「考えています」
 ここでもクリシュナータにはっきりと答えた。
「ご安心下さい」
「わかった、ではな」
「このこともですね」
「聞かせてもらう、ではその為にだな」
「はい、政策としてです」
 それによってというのだ。
「我々も連合の様にです」
「多くの人工流星を出してだな」
「遠くまでです」
「調査してか」
「文明の存在を察知し」
「その文明がどういった文明かもだな」
「知る必要があります」
「やはり知ることか」
「それが最大の武器です」
 まさにというのだ。
「何といっても」
「連合はそこも徹底してるか」
「そうです」
 まさにというのだ。
「あの国は」
「そこもモデルにするか」
「そうしていきます、あの国を見ていて気付きました」
「そうしたことも既に考えています」
「そうなのか、だが思うことは」
 それはというと。 
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