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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その二十一

「それではこれからもそうさせて頂きます」
「是非な」
「そうさせてもらいます」
「数百年先を考えられればな」
「真の政治家ですか」
「それもかなりのレベルでな」
 上のというのだ。
「そう言っていい」
「そして国家戦略もですね」
「立てられるならだ」
 ならばというのだ。
「よりいい」
「はい、そして私はです」
「マウリアの国家戦略があるな」
「勿論です、数百年先を見ているからこそです」
「戦略もだな」
「立てています」
 そうだというのだ。
「ですから」
「バランサーとしてのマウリアをか」
「そうして生きていくことを、連合の発展は止まらず」
「数百年先もだな」
「あの国のあらゆる可能性をシュミレーションさせましたが」
 国家としてのそれをというのだ。
「如何なる状況になろうともです」
「発展し続けるか」
「連合のままです」
 国家として分裂せずにというのだ。
「そしてです」
「発展もか」
「その速度がどうかだけで」
「停滞もせずか」
「発展し続けます、そしてエウロパもです」
「国家としてエウロパのままか」
「はい、それこそ巨大な他の知的生命体の勢力と遭遇しない限り」
 そうしたことがないと、というのだ。
「これは連合もですか」
「エウロパもだな」
「国家としての分裂、崩壊はです」
「ないな」
「はい」
 そうだというのだ。
「これはサハラもです、そしてどうやら人類は銀河の大半に進出し領土にしていますが」
「銀河の残りにか」
「他の知的生命体がいましても」
「人類程度の勢力ではないか」
「そうかと。それこそ星雲単位の勢力が出ない限り」
「連合もエウロパも崩壊はないか」
 クリシュナータは強い声でジャバルに言った。
「そのうえでか」
「はい、エウロパもこのままです」
「発展を続けるか」
「それも発展の速度は連合以上になるでしょう」
「それはサハラもだな」
「そうなるかと。ただ他の知的生命体の文明と遭遇した時は」
 ジャバルはその時のケースも話した。
「我々や連合は融和的となるでしょう」
「余裕があるからか」
「そうです、我々と連合は多くの開拓、開発の場所があります」
 連合に至っては無限と言われるまでにだ。
「所有している星系、そして国境の外にもです」
「無数の星系があるな」
「我々も連合も領内に無数の星系があります」
 まだ人が移住していないそうした星系がだ、中には資源の採取すら行っていない星系も数多くあるのだ。
「ですから非常にです」
「余裕があるな」
「はい、ですから」
「他の知的生命体にもか」
「余裕を以て受け入れるでしょう」
 そうなるだろうというのだ。 
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