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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その九

「連合から情報を手に入れることはな」
「はい、それでは」
「そしてマウリアを発展させてくれ」
「その為にも」
「連合の様とはいかないが」
 それでもというのだ。
「我々もな」
「発展してです」
「大きくなりたいからな」
「それはどの国の誰もが思うことかと」
 国家が発展し豊かになることはというのだ。
「大なり小なり」
「そうだな、少なくとも国家としてはだ」
「発展を望みますね」
「安定とな」
「今我々は安定していますし」
「それならばだな」
「発展です」
 それになるというのだ。
「次は」
「当然の帰結だな」
「まさに、そして自国の産業にです」
「その技術を入れていくか」
「次から次に」
 手に入れる度にというのだ。
「そうして国力を発展をさせていきましょう」
「そうだな、農業も工業もだな」
「サービス業等にも」
 勿論漁業や林業、宇宙関連にもだ。
「全てです」
「投入してだな」
「発展させていきそしてです」
「拡大もだな」
「人口増加と共にです」
 それに合わせてというのだ。
「拡大させていきましょう」
「惑星の開発、開拓もだな」
「そちらもです」
 連合から手に入れた技術を導入してというのだ。
「そうしていきましょう」
「我がマウリアも大きく発展する時が来たか」
「開拓は南方で」
 そちらだというのだ。
「そこの多くの星系をです」
「開拓していくか」
「進出して」
 つまり移住をしてというのだ。
「そうしていきましょう」
「そうして強くなっていくべきか」
「豊かになり」
「それが我々の進むべき道か」
「いい道だと思いますが」
 ジャバルはクリシュナータの目を見て彼に問うた。
「それは」
「戦争ではなく豊かさを求められてか」
「それが得られるなら」
「いいか、確かにな」
「それはいい道ですね」
「戦争ばかりより遥かにいい」
「私は戦争は必要だと思っていますが」
 しかしと言うのだった。
「ですがそれはあくまでもです」
「必要でありだな」
「それ以外の方法が執られるなら」
「そちらを選ぶな」
「覇道なぞ求めていません」
「国益をだな」
「マウリアを大きくすることをです」
 それをというのだ。
「求めていまして」
「覇道も戦争もだな」
「特に覇道ではです」
「考えていないか」
「マウリアに覇道は不要です」
 こう言い切りさえした。
「バランサーなのですから」
「マウリアをより豊かに大きくしたくてもだな」
「覇道ではありません」
 それは決してというのだ。 
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