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星河の覇皇

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第七十五部第四章 慧眼その六

「透明でして」
「立体映像もだな」
「そして目への影響も小さく」
「書き込みもだな」
 ニコニコ動画、この時代もあるこの動画サイトの様に映像に書き込みが出来るこの技術もというのだ。
「そちらも」
「はい、かなりの迫力があります」
 そうだというのだ。
「これが」
「我々もそうした技術はあるが」
 テレビにだ。
「しかしだな」
「画質も違いますし」
 それもといういのだ。
「音声も質も」
「違うか」
「他にも様々な技術があり」
「全く違うか」
「テレビはテレビですが」
 連合のテレビとマウリアのそれはというのだ。
「別ものです」
「そう言っていいか」
「それだけの違いがあります、これは私が連合を回っていた時のことで」
「今はさらにか」
「一段階上がっているでしょう」
「各企業が互いにいいテレビを出して売り合ってだな」
「競争が続いてです」
 資本主義経済の競争原理だ、これによって技術も進歩していくのはこの時代でも変わりがないことである。
「見事なものです」
「そうなのか」
「はい、そして」
「その技術をか」
「我々は手に入れるべきで」
「入れていっているか」
「若し連合では二百年前の技術でも」
 彼等にとってはやはりロートルの技術でもだ。
「我々にとってはです」
「かなりの技術だな」
「最先端の」
「そう考えると我々なぞはだな」
「数値では五十分の一の国力差ですが」
「それ以上に開いているか」
「この国力の数値の出し方も人口や資源等が主で」
 そこから考えられているというのだ。
「現実はです」
「実際の総生産等を考えるとか」
 ここには国民所得も入る。
「連合は我々の五十倍どころではないか」
「同じ人口ですと十五倍はあるでしょう」
「では今はおよそ二百倍はあるか」
 三千億と四兆ではだ。
「それ位になるか」
「ざっとではそうでしょう」
「二百倍か」
「おおよそですが」
「相当だな」
「エウロパならば四百倍です」
「そこまで開いているか」
「まさに連合は巨獣です」
 それだけの存在だというのだ。
「あの国は」
「そしてその巨獣からか」
「何とか技術を得てです」
 そうしてというのだ。
「我々も発展しましょう」
「そうあるべきだな」
「はい、さもないとです」
「連合はさらに大きくなるな」
「アナンタの様に」
 ヴィシュヌ神を乗せて大海を漂う千首のナーガだ、その巨大さは一日が宇宙の誕生から終焉までというヴィシュヌを楽に乗せている程だ。 
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