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オズのケーキ

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第九幕その七

「それで汗を流してます」
「その後はお風呂にも入りますし」
「いつもすっきりしています」
「スポーツを楽しんで」
「そうして遊んで」
「そうした遊びもしています」
「いいことね、私はスポーツはしないけれど」
 ケーキはそうみたいです。
「汗を流すこともいいことだし」
「ケーキ嬢はお料理や家事がそうではないかのう」
「私にとってはですか」
「うむ、わしが見る限りな」
 リンキティンク王はケーキにお話しました。
「そういったものがな」
「私のスポーツですか」
「いつもそれで汗をかいておるのう」
「身体は動かしていますね」
「それならな」
「家事がですか」
「ケーキ嬢のスポーツじゃ」
 そうなるというのです。
「そしていつも身体を動かしてな」
「爽やかになっていますね」
「そう思うぞ」
「そう言われるとそうですね」
「わし等が今食べているアイスキャンデーも作ってくれたしのう」
 そのアイスキャンデーを美味しく食べつつの言葉です。
「常にスポーツをしておる」
「では私はスポーツ好きでもありますか」
「わしが思うにな、そしてな」
「そして?」
「遊び好きでな」
 家事をスポーツつまり遊びと考えると、というのです。
「そしてな」
「それにですか」
「そちらの達人じゃ」
「遊びの達人でもありますか」
「ケーキ嬢はな」
「その考えは面白いですね、私達から見ればケーキさんは働き者になりますが」
 女王はリンキティンク王のお話を聞いて言いました。
「働き者はですか」
「遊びの達人じゃ」
「働くことを遊びと考えるから」
「わしはそう思うぞ」
「面白い考えですね」
「ほっほっほ、人生は何でも遊びじゃ」
 リンクティンク王は陽気にご自身の考えを述べました。
「だからな」
「家事もですね」
「遊びでな」
「働き者もですね」
「遊びの達人じゃ」
 そうなるというのです。
「まことにな」
「ではオズの国は皆遊びの達人ですね」
「そうなるのう、皆それぞれ楽しんでおるからな」
 リンキティンク王は女王にこうも答えました。
「やはりな」
「そうですよね」
「そう考えるとな」
 まさにというのでした。
「面白いのう」
「そうですね、何事も」
「わしは堅苦しく考えることはせん」
 一切という言葉でした。
「そんなことは性に合わぬ」
「あらゆることは遊びで」
「それでじゃ」
 そのうえでというのです。
「何でも楽しくやることじゃ、しかしな」
「しかし?」
「ルールは守って」
 そしてというのです。
「相手がいればな」
「相手を大事にすることですね」
「それは忘れてはならぬな」
「その通りですね、私もお料理の時は」
 どうかとです、ケーキはお話しました。 
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