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銀河帝国革命

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革命国家『ロンドリーナ・コミューン』

 
前書き
勢いだけで書いてたのですが、色々相談に乗ってもらった結果、ある程度の設定を作ることにしました。その影響でこれまでの話にも大量に細かい改変がされてるので、余裕のある方は最初から読み直していただけると幸いです。(全体の流れ自体に変わりはないありません)
 

 
新しく成立したロンドリーナ・コミューン人民革命政府の臨時議長には、帝国第一革命で名を馳せ、今回のコミューン革命にも主導的立場を担ったハンソンが就任することになった。

「人民は安定性に欠ける帝国による統治に、既に見切りを付けていたのだ。そして我々は今、革命の名において、野蛮な支配者どもの打倒を達成した。
支配者どもは、何百年もの間、無垢な人民の無知につけ込んで……本来我々人民が受容すべき利益を、不当に搾取していた!
だが今日、コミューンが成立し、自らの手で新しき秩序を確立するという名誉を得た我々は……そう言った【名誉ある人間】として、最早、馬鹿げた卑屈な態度をとる必要はない!。
我々はもう、帝国という古臭い権威に土下座をして……薄汚い奴等の靴にベーゼをするなどという、屈辱的な行為に我慢などすることはない!
人民の意志はコミューンと共にある!!人民の意志のない帝国など、張り子の虎に過ぎないのだ!!」

「「「おお、おおおおおおお!!!!!!!!!!」」」

2月21日、臨時議長であるハンソンは、コミューンの国家として正統性を人民に示す為、3月26日にコミューン評議会総選挙の実施を宣言した。

「いまやゴールデンバウム朝の権威の原理は、この星の秩序を再建し、労働者を職場に復活させるうえに無力である。そしてその無力はゴールデンバウム朝の権威それ自体の否認を意味する!
利害の非連帯性が全般的な破滅を生み出し、階級闘争をもたらしたのだ。自由、平等、連帯によって、新しい基礎の上に秩序を確立すること、その第一の条件である労働者自らによって再組織することを要求しなければならない!
労働者諸君、そしてロンドリーナに住まう全ての人民諸君!コミューン革命はこれらの原理を確認し、未来における葛藤のあらゆる原因を取り除くものである!
ロンドリーナの人民は、自らの新しき国家の主人としてとどまり、自らの革命政府の代表を確保するという至上の権利を、評議会の選挙投票において確認するであろう!!
3月26日の日曜日、ロンドリーナの人民は誇りをもってコミューンのために投票に赴くであろう!!」

「「「おおおおおおおおお!!!!!!!!!!」」」

「「「コミューン万歳!!!革命万歳!!!人民万歳!!!」」」

このコミューン評議会選挙では、20歳以上の全ての人民に性別関係なく参政権が与えられた。これは10月詔書によって数百年ぶりに復活した帝国議会が、爵位持ち又は一定の税金を納めた者のみに参政権を与える制限選挙であったこともあって大きな反響を呼び、後に【銀河帝国史上初の男女平等の普通選挙】と呼ばれるようになるのだが、それははるか未来の話である……





帝国暦485年/宇宙暦794年3月26日、評議会選挙は混乱の中にもかかわらず、大勢の有権者が投票に参加し、最終投票率は50%を超えた。
開票の結果、総勢840名の評議員が選出され、ここに銀河帝国史上初の人民革命国家『ロンドリーナ・コミューン』が誕生したのである。そしてコミューンの代表者たる評議会議長には、臨時議長であったハンソンが改めて選出された。
ハンソン率いる評議会は新しい秩序と労働者統治の確立の為、評議会を頂点として行政、財務、国防、司法、保安、外交、労働、農業、工業、教育の10の実務機関を組織し統制の回復を図り、行政の民主化や基本的人権の保障、公教育の整備、社会的弱者への社会保障、帝国暦の廃止と宇宙歴の復活など、社会改革にも精力的に取り組んだ。
また帝国軍の襲来や、国内の反革命活動に対処するために、革命に参加した義勇兵や元帝国軍兵士を中心に【人民革命軍】を組織、総司令官には元帝国軍将校で、ハンソンと共に帝国第一革命にも参加したヴィルヘルム・テールマンが選出された。人民革命軍はテールマンの指導の下、帝国軍が廃棄していった武器弾薬や宇宙艦艇の接収していき、軍としての体裁を整えていった。

ロンドリーナ・コミューンの船出は順調に進んでいるかのように人民は思っていた。しかし、それはただの幻想に過ぎないという事を、ハンソンは誰よりも理解していたのである……
 
 

 
後書き
新キャラであるヴィルヘルム・テールマンですが、これもカール・ハンソンと同じく世論型AARで登場したキャラクターがモデルです。 
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