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八条学園騒動記

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第五百六十話 国民の持病その十

「もうね」
「イスラムに対しても」
「別に何もないよ」
「そうなのね」
「戦争もしてないし」
「というかイスラエルも連合の国だし」
「戦争とは無縁だったからね」
 千年の平和の中にあったというのだ、連合の。
「だからね」
「あの国については」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「戦争関係のことはね」
「持病じゃないわね」
「ただ宗教国家だから」
 イスラエルはというのだ。
「もうそれがね」
「言うならイスラエルの持病ね」
「そうなるよ」
「ユダヤ教って厳しいわよね」
「あれ駄目これ駄目だからね」
「あの教えが全てなのが」
「イスラエルの持病だろうね」
 ピーターはこう話した。
「あとお金ね」
「それね」
「そう、お金もね」
 これのこともというのだ。
「イスラエルはね」
「金融業とかやってて」
「お金にこだわる国だね」
「昔は戦争ばかりしていたらしいけれど」
 イスラエル建国当初の話だ、幾度も中東戦争やテロを経験してきたのだ。
「国民皆兵で」
「スパルタみたいね」
「もうとにかく周りが敵だらけで」
「その戦争のお話ね」
「そう、それでね」
 そのせいでというのだ。
「昔はそうだったけれど」
「連合は平和だから」
「あの国も志願制で」
 勿論国民皆兵なぞ想像も出来ない社会になっている。
「軍隊よりもね」
「お金儲けね」
「言うなら昔に戻ったから」
「イスラエルの、いえ」
 ここでティンはこう言った。
「ユダヤ人の」
「そう、イスラエル人のね」
「そうなるのね」
「ちなみに」
 ピーターはまたチーズを食べつつ言った。
「チーズとステーキはね」
「ビーフステーキだとね」
「そう、一緒に食べられないからね」
「ユダヤ教は」
「そこがね」
 またワインを飲んでから言った。
「厳しいよね」
「確かにね」
「ステーキだってね」
「チーズ乗せるのも手だしね」
「ステーキの熱でチーズが溶けて」
「美味しいから」
「バターもそうだけれど」
 これと同じくというのだ。
「いいと思うけれど」
「ユダヤ教の人は食べられないのね」
「イスラエルの人達はね」
「チーズダッカルビもなのね」
「うん、勿論ね」 
 言うまでもなくというのだ。 
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