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八条学園騒動記

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第五百六十話 国民の持病その九

「昔はセルビアとね」
「色々あったね」
「血生臭い殺し合いもしたわ」
「二十世紀とかね」
「もう陰惨な」
 このことは歴史にある通りだ。
「そうだったけれど」
「千年以上昔のことだしね」
「今はね」
「何もないけれど」
「あのイスラエルも」
 テインはこの国の名前も出した。
「サハラとね」
「うん、わだかまりはないよ」
「なくなったわね」
「完全に別だしね、それにエルサレムも」
 これもというのだ。
「自分達にあるし」
「聖地ね」
「ユダヤ教のね」
「かなり強引に宇宙に持って行ったのよね」
「もうサハラはその時からごちゃごちゃしていて」
 つまり戦乱の中にあったからだというのだ。
「その時にね」
「ドサクサ紛れ?」
「今だとそう言えるかな」
「とにかくそれでなの」
「もうサハラ側がそれどころじゃない時に」
「強引に決めたのね」
「アメリカや中国の支持も取り付けて」
 それでというのだ。
「あの二国あの頃からイスラエルには甘いから」
「特にアメリカよね」
「うん、日本やロシアは違うけれど」
 それでもとだ、ピーターは話した。こうした国際関係の複雑さは連合自体の持病の一つと言われている。
「あの二国はね」
「イスラエルに甘くて」
「アメリカはユダヤ系が強くて」 
 ただし人口は少ない、社会的影響力を持つ人にユダヤ系が多いのだ。
「中国もね」
「イスラエルとつながり深いから」
「だからね」
「あれって二十世紀からよね」
「そんな噂あるね、政府がね」 
 当時の中国政府がというのだ。
「実は」
「イスラエルと関係が深くて」
「何か秘密結社も関係してるとか」 
 これは都市伝説の類で確かな証拠はない。
「そんな噂もあって」
「それでなのね」
「実はね」
 これがというのだ。
「イスラエルはね」
「中国にも影響力があって」
「中国もイスラエル寄りでね」
「あの国のイエスマンなのね」
「そう言われているけれど」
「その頃からで」
「もうこの二国の支持を取り付けて」
 そしてというのだ。
「他の連合の国にも盛んに働きかけて」
「エルサレムはイスラエルにあるって言って」
「街自体を宇宙から今のエルサレム星系に移動させて」
「そうしてなのね」
「エルサレムを自分達のものにしたから」
「それでエルサレムのことは」
「自分達のものにしたから」
 それでというのだ。 
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