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八条学園騒動記

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第五百六十話 国民の持病その五

「何といってもね」
「ああ、ワインね」
「ついつい飲むよね」
「もう飲めたら朝からね」
 それこそとだ、ティンは自分が今飲んでいる紫のワインを口にしてから答えた。ワインを飲んでからパンを口にする。
「飲むわね」
「そう、それがね」
「我が国の持病なのね」
「クロアチアのね」
「そうだったのね」
「もうワインを飲まないと」
 それこそというのだ。
「動かないっていう位ね」
「ワイン飲む国なのね」
「そう言われてるから」
 ピーターも自分のワインである赤ワインを飲みつつ話した。
「だからね」
「このことは」
「そうおいそれとはね」
「治らないのね」
「ワインの市民一人当たりの消費量は」
 それそとだ、ピーターは話した。今度はスープを飲んでいるがまたワインを飲むつもりであることは明かだ。
「連合一らしいから」
「連合一なの」
「他の国もワインを飲むけれど」
「クロアチア人のワイン消費量は」
「一人当たりでね」
「連合一なのね」
「国全体の消費量は知らないよ」
 それはというのだ。
「僕は」
「それ言ったらね」
「もう日本にも負けるよ」
 自分達が今いるこの国にもというのだ。
「多分ね」
「人口の問題ね」
「そう、もう人口が違うから」
 クロアチアと日本ではというのだ。
「何十倍は開いてるよね」
「それじゃあね」
「もう比較にならないから」
「やっぱり人口は大きいわね」
「日本人がクロアチア人の十分の一しかワインを飲まなくても」 
 例えそうであってもというのだ。
「何十倍の人口の前にはね」
「負けるわね」
「戦争は数だって言うじゃない」 
 日本の二十世紀から続いている某ロボットアニメの最初の作品の台詞でありこの時代でも残っているのだ。
「それでね」
「ワインについてもなのね」
「数だよ」
「国全体の消費量は」
「もうね」
「そういうことね」
「ちなみにお酒全体の消費量は」
 こちらはというと。
「個人でも国全体でもね」
「ロシアが一番かしら」
 またこの国の名前が出たとだ、ティンはザワークラフトを食べつつ思った。
「やっぱり」
「うん、そうだよ」
 ピーターもその通りだと答える。
「それはね」
「やっぱりね」
「あの国のもう一つの持病かな」
「お酒のことは」
「とにかく飲むから」
 ロシア人達はというのだ。 
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