八条学園騒動記
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第五百六十話 国民の持病その一
国家の持病
ティンは兄のピーターと家で夕食を食べた、そうしつつ兄に言った。
「人間持病あるわよね」
「ある人はあるね」
ピーターはパンにマーガリンを塗りつつ妹に答えた、今日の主食はパンでメニューは鮭のムニエルにザワークラフト、野菜と卵をかなり煮たスープである。
「それは」
「そうよね、それでね」
「それで?」
「国にもあるのかしら」
ティンはムニエルを食べつつ言った。
「持病って」
「国にも」
「そうかしら」
「そう言われるとね」
ピーターはマーガリンをたっぷりと塗ったそのパン、耳の部分まで白い食パンを食べつつ妹に答えた。
「アメリカや中国なんか」
「いつも騒ぎ起こしてる国々ね」
「もうトラブル起こすのがね」
「持病なのね」
「それかな、それでロシアは寒さ」
「それが持病なの」
「もうロシアって寒い星しかないから」
所有している星系は連合随一だが温暖な星が少なくいつも惑星開発にかなりの予算をかけ苦労している。
「それがね」
「ロシアの持病ね」
「そうなるかな」
「騒ぎ起こしたり寒いことが」
「持病かな」
「そうしたのが持病なの」
「そうなるかな」
こう妹に話した。
「カルタゴだとお金儲けね」
「ああ、商売で」
「それに必死なのが」
それがというのだ。
「あの国の持病かな」
「それ言うとフェニキアも」
カルタゴの兄弟国家と言われるこの国もというのだ、これはカルタゴがフェニキアの植民都市だったことから言われているがこの時代民族的なつながりがあるかはどうかは甚だ疑問だとされているのが事実だ。
「そうよね」
「フェニキアもお金儲け好きっていうか」
「そんなイメージあって」
「実際にね」
「商業が盛んで」
勿論他の産業についてもだ。
「それがなのね」
「お金儲けが持病だってね」
「言われてるのね」
「日本だとね」
ピーターは今自分達がいる国の話もした。
「もう何でも擬人化」
「あと美少女化」
「そうするのがね」
それがというのだ。
「持病かな」
「日本にもあるのね」
「これだと思うよ」
日本の持病はというのだ。
「すぐにするから」
「あれは凄いわね」
「男の神様でもね」
「あっ、美少女にするわね」
「元素記号とか国家も」
「連合の全国家美少女にしてる本あるわね」
ティンはこの本のことを思い出した。
「日本に」
「それで各国の紹介してるよね」
「普通のセンスじゃないわね」
「これがね」
まさにとだ、ピーターも言う。
「日本の持病だよ」
「何でもそうすることが」
「萌え化っていうけれど」
「それね」
「そう思うとね」
「どの国も持病があるのね」
「人と一緒でね、というかね」
ピーターはこうも言った。
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