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八条学園騒動記

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第五百五十九話 タピオカミルクその十一

「結構ね」
「投げやり?」
「そう聞こえたけれど」
「実際ね」
 否定しない返事だった、今度は春香がこう言った。
「それは物凄く難しいから」
「千年がかりのことで」
「もう韓国の持病というか習慣になってるから」
「まず日本のことを言うことが」
「そのことがね」 
 まさにというのだ。
「そうなってるから」
「それでなのね」
「もうおいそれとはね」
「治らないのね」
「人間の持病も治りにくいから」
 春香はまたタピオカミルクを飲んだ、それで全部飲み終えたが見ればティンの方は少し残っている。
「この時代かなり治る様になってるけれど」
「それでも持病はね」
「人間にしても治りにくいでしょ」
「どうしてもね」
 ティンも否定しなかった。
「それは」
「そうでしょ」
「今はかなり治る様になったけれど」
「それがね」
 結局人類は持病から完全に解放されてはいない、医学は進歩してもそれはついてきているのだ。リュウマチや糖尿病、神経痛等様々なものがある。
「国家にもあって」
「韓国の持病は」
「日本への対抗意識よ」
 それだというのだ。
「今お話した通りね」
「そうなのね、けれどね」
 ティンは春香のその話を聞いて言った。
「韓国にも持病あるなら他の国にも」
「あるっていうの」
「そうかしら」
「言われてみれば」
 どうかとだ、春香も答えた。
「あるかもね」
「そうなるのね」
「人間だって色々な人に持病あるし」
「国にもなの」
「持病ある?」
「そうかも知れないわね」
 ティンは春香に話した、ここで話が一旦終わりティンは自分のタピオカミルクの残りを飲んだがここでだった。
 五限目の始業式のチャイムが鳴った、それで二人はお互いに別れの言葉を告げてそれぞれのクラスに向かった。ティンの話は一旦終わった。だがそれでも家で兄に言うのだった。


タピオカミルク   完


                   2020・2・9 
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