八条学園騒動記
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第五百五十九話 タピオカミルクその十
「その中でも一番強い」
「完璧超人ね」
ティンはすぐに言った。
「この超人ね」
「そう言ってるわ」
洪童、彼はというのだ。
「冗談でね」
「本気で言ってないのね」
「だってあの運動自体が事実と違うから」
独立運動ではなく煙草の値上げへの反対だったというのだ。
「それでそんな運動のお話だから」
「日本軍にもそう言ってるの」
「日本軍は実は人間じゃなくて」
「完璧超人だったって」
「そう言ってるの」
冗談でというのだ。
「笑ってね」
「完全に信じてないわね」
「というかそうした統治実は韓国受けてたし」
「何処から?」
「モンゴルからよ」
日本ではなくこの国からというのだ。
「あそこからね」
「ああ、モンゴル昔大帝国だったから」
「チンギス=ハーンの頃ね」
当然モンゴルではこの時代でも偉大なそれこそモンゴル第一にしてこの国の代名詞にさえなっている英雄である。
「正確にはフビライの頃だけれど」
「その頃に統治受けて」
「その前に逆らって戦ったから」
そのうえで降伏したのだ。
「その戦いの時に殺されまくって」
「降伏したらしたで」
「世紀末な統治受けたのよ」
春香はまた漫画それも日本発祥のそれをネタにして話した。
「これがね」
「日本にされたっていうみたいな」
「そうなの、もう凄かったらしいから」
歴史の文献によればだ。
「モンゴルは逆らった相手に容赦しなかったから」
「モンゴル帝国はそうだったわね」
「今のモンゴルおっとりしてるけれど」
連合ではそれぞれの星で遊牧を営むのんびりとした国のイメージだ、実際に今も遊牧を営んでいる市民が多い。
「当時はね」
「大帝国であってね」
「敵には容赦しない」
「そんな国だったから」
「それで韓国、当時は高麗だったけれど」
「徹底的にやられたのね」
「略奪と人攫いが自由だったの」
モンゴル人によるそうした行為がだ。
「凄いでしょ」
「モンゴル人やりたい放題ね」
略奪と人攫いが許されるならというのだ。
「もうそこで何が起こってもお咎めなしでしょ」
「要するにね」
「凄い統治ね」
「王様は絶対にモンゴルのお姫様と結婚させられて」
春香はさらに話した。
「その子供が次の高麗の王様になってその王様もね」
「モンゴルのお姫様と結婚して」
「それの繰り返しを強要されたし」
つまり実質モンゴル人が王になっていったというのだ。
「物凄いでしょ、言われる日本の統治よりもね」
「もっと酷いの」
「けれどモンゴルのことは言わないで」
そうしてというのだ。
「日本には言うのよ」
「千年以上も」
「おかしなことにね」
「本当におかしいわね」
ティンも否定しなかった。
「実際に」
「そう思うでしょ、ティンも」
「ええ」
こう春香に返した。
「今言った通りにね」
「やれやれよ、本当に日本から離れて」
そうしてというのだ。
「やっていけたらいいわね」
「そうね、そうなったらね」
「韓国も違うから」
「そうなって欲しいのね」
「出来るならね」
「何か今の言葉って」
ティンはタピオカミルクを飲みつつ言った。
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