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八条学園騒動記

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第五百五十八話 ラーメン屋を出てその十二

「韓国って長い間お茶は」
「李氏朝鮮の頃ね」 
 春香も応えた、二人は茶道の茶室の前から和風の竹林の中に入った。道の左右に竹達が奇麗に並んでいる。
「お茶飲まなかったのよ」
「そうよね」
「高麗の頃の全てを否定して」
 そこからはじまるというのだ。
「それでね」
「お茶もなの」
「高麗は仏教が盛んだったけれど」
「その仏教を否定して」
「仏教は修行の時の目覚ましでお茶飲むでしょ」
 お茶の中のカフェインの覚醒効果の為だ、ここから日本でもお茶が入ってきたことは歴史にある通りだ。
「けれどね」
「仏教を否定したから」
「お茶を飲むこともね」
 このこともというのだ。
「なくなったのよ」
「それでだったのね」
「そう、ティンの言う通りにね」
 まさにその通りにというのだ。
「お茶を飲む風習はね」
「なかったのね」
「少なくとも李氏朝鮮の頃はね」
「そっちの時代劇で一番扱われる時代よね」
「ええ、けれどね」
 韓国ではそうした意味でも馴染みのある時代だが、というのだ。
「お茶を飲む習慣はなかったの」
「それでも茶道があるって」
「だから日本にあるから」
「もうそれに尽きるのね」
「また言うけれどティータイムは無視してるでしょ」
「イギリスのものってあっさり認めてるわね」
「日本のものじゃないから」
 とにかくこれに尽きた。
「それでよ」
「ティータイムはいいのね」
「別に日本で大人気でもないでしょ」
「じゃあ日本で人気だったら」
「その場合でも言受けれど」 
 それでもというのだ。
「ティータイムが日本で物凄く注目されてもいないから」
「イギリス起源って言って」
「もうそれでね」
「終わってるのね」
「そうなの」
「つくづく日本が基準の国ね」
「日本でどうか、からね」 
 何につけてもとだ、春香は今の言葉とは別の意味でどうかという顔になって述べた。そしてさらにいうのだった。
「はじまる国だから」
「日本人が興味ないとか日本起源で連合で有名でないなら」
「一切言わないわよ」
「本当にまず日本ね」
「日本人がしないスポーツもしないから」
「そうなの」
「文化の方もね」
 こちらもというのだ。
「あとお料理も」
「今お話した通りに」
「日本酒の起源も言ってるから」 
 酒もというのだ。
「マッコリだって」
「いや、マッコリって濁酒でしょ」
 即座にだ、ティンはマッコリについて言い切った。
「あれは」
「お米から造ったお酒でね」
「あれお米食べる国なら普通にあるでしょ」
「昔からね」
「それで日本酒の起源って」
「だから日本酒が連合中で有名でしょ」
「よく飲まれてるわね」
 実はティンもマッコリを飲む時がある、それで言うのだ。
「ワインやビールも人気だけれど」
「日本酒もでしょ」
「よく飲まれるわね」
「それで言ってるのよ」
「マッコリが日本酒起源って」
「実際は何処にでもあるお酒だけれど」
 濁酒は昔からある、それで何処にでもと言っているのだ。
「そう言うのよ」
「ううん、お酒も言うとか」
「もう凄いでしょ」
「韓国がどれだけ日本への対抗意識が強いかわかったわ」
「産業も日本が得意な産業にね」
「力入れるのね」
「日本が弱い産業は完全無視だから」 
 そうしているというのだ。 
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