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八条学園騒動記

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第五百五十八話 ラーメン屋を出てその十一

「そこでナポリタンがないことをね」
「その目で確かめたのね」
「ナポリ星系でもね」
 当のそこでもというのだ。
「なかったことを知ったのよ」
「そうなのね」
「ただね」
「ただ?」
「カルボナーラはあったわ」
 このスパゲティはというのだ。
「あちらにも」
「あれは元々イタリアにあったのよね」
「第二次世界大戦でアメリカ軍がイタリアに入って」
 そしてというのだ。
「そうしてね」
「アメリカ軍が関係してるの」
「アメリカ軍が現地の人達に何か美味しいスパゲティ作ってくれって頼んで」
 春香はさらに話した。
「自分達の食材出してね」
「それで作れって言ったの」
「イタリアの人達がベーコンと生クリームと卵を見て」
 そうしてというのだ。
「それで作ったのがね」
「カルボナーラなのね」
「それであっちでも定着して」
「そのスパゲティはあったのね」
「そうだったのよ」
「成程ね」
 ここまで聞いてだ、ティンも納得して頷いた。
「お料理の歴史も面白いわね」
「ちなみに韓国ではカルボナーラのことはちゃんと教えてるわ」
「アメリカ軍が関係してるって」
「そうね」
「日本が関係してないから」
「そうなの」
 春香檻は自分の隣にいるティンに話した。
「一切関わってないでしょ」
「イタリアでのアメリカ軍絡みのお話だから」
「それでね」
 その為にというのだ。
「ちゃんと伝わってるの」
「日本が関係しないとそうなるの」
「そう、それがね」
 ここで春香は茶室の前をティンと共に通った、高等部の茶道部のその前を通って横目で見つつ彼女に話した。
「日本が絡むと」
「そうなるのね」
「何でもね」
「厄介ね」
「さっき言ったけれど」
 その茶室を見つつさらに話した。
「千利休さんも韓国人にしてるし」
「ああ、それはね」 
 ティンもその茶室を見て言った。
「私も聞いたけれど」
「それで茶道もね」
「利休さんが生み出した」
「そこから韓国起源になってるの」
「日本絡みはそうなるのね」
「ちなみにイギリスのティータイムはガン無視よ」
「ガン無視なの」
「一切言わないから」
 そちらについてはというのだ。
「連合でも親しまれているけれど」
「イギリスのでもいいものはいいしね」
「あの国の食べもののまずさは有名だけれど」
 連合ではそれをエウロパ内の国より散々に言っている。
「それでもね」
「ティータイムはいいわね」
「それで連合でも楽しむ人多いけれど」
「韓国ではなのね」
「ちゃんとイギリスのものって言ってね」 
 それでというのだ。
「終わってるわ」
「そうなのね」
「けれど茶道はね」
「韓国起源って言ってるの」
「そうなのよ」
「あの、確か」
 ここでだ、ティンは言った。 
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