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八条学園騒動記

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第五百五十八話 ラーメン屋を出てその六

「日本に対する」
「そのこと自体がなの」
「もう実際の利益よりもね」
「日本に対してどうなのか」
「もうそこに尽きるから」 
 それでというのだ。
「日本とエウロパが揉めてもね」
「他の国は絶対に日本についても」
「何処からか脅されてもしない限り」
 つまり外圧でもなければというのだ。
「絶対にね」
「日本にはつかないのね」
「もう連合だと絶対にエウロパに対するけれど」
 他の国なら如何なる場合もというのだ、当然ながらそれが連合各国にとって国益となるからだ。連合共通の敵に向かうからこそ。
「韓国は日本だけがエウロパと揉めたら」
「その時点ではなのね」
「日本につかないでね」
「中立でいるのね」
「そうなるわ」
「そこまで日本に思うところあるのね」
「そうしたお国柄なのよ」
 こうティンに話した。
「韓国はね」
「かなり特殊な国ね」
「それで千年以上やってきてるから」
「千年って」
「だから連合建国前からで」
 自分達がいるこの国が出来るよりもというのだ。
「二十世紀に韓国が出来て」
「日本が戦争に負けてね」
「独立した時からね」
「そうなのね」
「そう、暫く分裂していて」
「北朝鮮とね」
「それで統一してからもね」
 この大きな出来事があってからもというのだ。
「ずっとね」
「日本ばかり見てるのね」
「それで日本を意識して」
「それで言うのね」
「政策も文化も何もかもがね」
「まず日本を見るのね」
「お料理にしてもね」 
 こちらもというのだ。
「本当にまずはね」
「日本なのね」
「この国を見て」
 そしてというのだ。
「日本で有名でそこから連合全体に広まると」
「日本人がしたものって認めないの」
「もう認めたら」
 その時点でというのだ。
「韓国人じゃない、韓国じゃないってね」
「そんな風なの」
「私が見る限りね」 
 春香はティンに話した。
「そんな感じよ」
「本当に凄いわね」
「もう日本に併合されていた時は」
 この時代でも韓国はこの時代のことを言っているのだ、三十六年の統治のことを教科書のかなりの部分が占めている。
「地獄だったって書いてるし」
「その逆よね」
「事実はね」
「それわかってるのね、春香も」
「だってその時人口も平均寿命も倍になって」
 それでとだ、春香はさらに話した。
「識字率なんて四パーセントから五十パーセント位になったのよ」
「凄い発展ね」
「総生産もかなり上がったし」
「それならっていうのね」
「言うまでもないでしょ」
「もうね」
 ティンも頷いて返した。
「わかっている人はわかっているから」
「韓国の人達でも」
「それで私もだし、お兄ちゃんなんか」
 洪童、彼はというと。 
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