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八条学園騒動記

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第五百五十七話 昔ながらのラーメンその十三

「ここで食べたいわ」
「そうなのね」
「だって美味しいから」
 炒飯を食べつつ言った、もう炒飯もかなり減っていてそれは春香が食べている炒飯も同じことになっている。丸く置かれていた炒飯もそうなっている。
「だからね」
「確かにこの炒飯美味しいわね」
「もっと言えば炒飯もね」
「そうよね、中国料理の炒飯とは違う感じだけれど」
 炒飯は炒飯でもというのだ。
「それでもね」
「美味しいわね」
「そうよね」
 春香も同意だった。
「本当にね」
「いや、お陰でね」
「炒飯も完食しそうね」
「餃子とレバニラもね」
 おかずもというのだ。
「そうなりそうね」
「無事にね、けれど」
 ここでティンは苦笑いになってこうも言った。
「これだけ食べたから」
「太るとか?」
「そうなるかも」
「少し太る位がいいだろ」
 ここで親父が笑って言ってきた。
「むしろな」
「そうかしら」
「ああ、痩せ過ぎより多少太っていた方がな」
 その方がというのだ。
「健康なんだよ」
「太ってる方が」
「そりゃ太り過ぎは駄目でもな」
 それでもとだ、親父は八宝菜を作りつつ話した。
「それでもだよ」
「その方がいいですか」
「ああ、それに食った分は動けばいいさ」
 それでいいというのだ。
「だからな」
「今食べた分はですか」
「気にするな、その分な」
「動けばいいですか」
「そうしな」
「それじゃあ」
 ティンは親父の言葉に頷いた、そしてだった。
 春香と共に炒飯を焼き餃子とレバニラをおかずに食べた、それが終わってからお勘定を払って春香と共に店を出た。


昔ながらのラーメン   完


                   2020・1・24 
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