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オズのハンク

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第一幕その八

 一行はエメラルドの都の宮殿を出て街も出ました、そして宮殿を出たところでテーブル掛けから朝ご飯のサンドイッチと牛乳それにサラダを皆で食べますが。
 ハンクはサラダを食べつつです、ベッツイに尋ねました。
「ピラミッドに入ればだね」
「ええ、もうすぐにね」
 ベッツイはそのハンクに答えました。
「中に入るわよ」
「そうするよね」
「そして皆で一階一階ね」
「進んでいってだね」
「踏破を目指して中にいる人達ともね」
「お会いしてだね」
「お話もしたいわ」
 こうハンクに答えました。
「是非ね」
「それじゃあね。ただね」
「ただ?」
「いや、ピラミッドは神殿だけれど」
 ハンクはオズの国のピラミッドのこともお話しました。
「それでもね」
「それでも?」
「いや、どんな神様が祀られているのかもね」
「エジプトの神様達よ」
「オズの神様達とは別の神様ね」
「キリスト教の神様でもないから」
 ベッツイはこのことも断りました。
「このことはね」
「ちゃんとわかっておくことだね」
「オズの国は神様も大勢おられてね」
 ベッツイはハムサンドを食べつつハンクにお話しました。
「元々のオズの国の神々に」
「エジプトの神様達もだね」
「おられてね。他にはギリシアや北欧やケルトの神々もね」
「おられるんだ」
「そうよ、中国やインドや日本の神々もよ」
 アジアの国の神様達もというのです。
「だってアメリカにはそうした国からも人が来ているから」
「ああ、だからだね」
「オズの国はアメリカが反映されるから」
 外の世界にあるこの国がというのです。
「だからよ」
「それでだね」
「神様もそうなっているの」
「成程ね」
「中南米の神様達もいるし」
「何か色々だね」
「そういえば」
 ここでカルロスがベッツイに尋ねました。
「中南米にもピラミッドがありますけれど」
「ええ、あちらは完全な祭壇よね」
「はい、僕達の世界でも」
「そうよね、あちらのピラミッドもね」
 ベッツイはカルロスにもお話しました。
「オズの国にはあるわよ」
「中南米の人達もアメリカに来ているからですね」
「ええ、メキシコからも沢山の人が来ていて」
 それにというのです。
「他の中南米の国々からもね」
「だからですね」
「そう、オズの国にはあちらのピラミッドもあるわ」
「中南米のものも」
「正面が階段になっているね」
 ベッツイはそのピラミッドの形もお話しました。
「ああしたピラミッドもあるわ」
「そうなんですね」
「それもエメラルドの都にね」
「あっ、この国にですか」
「そう、あってね」
 それでというのです。
「そのピラミッドにもね」
「行くんですね」
「エジプトのピラミッドに行く前に」
 迷路になっているそこに行く前にというのです。
「まずはね」
「そうするんですね」
「ええ、じゃあね」
「はい、まずは」
「そちらのピラミッドに行きましょう」
「まさか二つのピラミッドに行けるなんて」
 神宝はサンドイッチを食べながら驚きを隠せないお顔になりました、そのうえで言います。 
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