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オズのハンク

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第一幕その九

「思いませんでした」
「普通エジプトはエジプトで」
 それでと言ったのはナターシャです、牛乳を飲みながら言います。
「中南米は中南米なのに」
「その辺りオズの国ですね」
 ジョージはサラダを食べながら頷きつつ言います。
「違うタイプのピラミッドが近い場所にあるなんて」
「そんな国他にないです」
 恵梨香も言います、恵梨香は牛乳を飲んでいます。
「流石オズの国ですね」
「そう、オズの国はお伽の国だから」 
 それでとです、ベッツイはお話するのでした。
「だからね」
「違う形のピラミッドもですね」
「それぞれエメラルドの都にあって」
「一度の冒険で両方観られるんですね」
「中にも入られるんですね」
「そうよ、だからどちらも行きましょう」
「いいね、ただね」
 ここでカエルマンが言いました。
「外の世界だとエジプトと中南米はかなり離れているね」
「はい、もう」
 カルロスは卵サンドを食べつつ言うカエルマンにすぐに答えました。
「大西洋が間にあって」
「凄く広い海だよね」
「はい、その海があって」
「エジプトのあるアフリカ大陸と中南米の大陸はね」
「そうですが」
「外見こそかなり違っても」
 それでもと言うカエルマンでした。
「それぞれピラミッドがあるんだね」
「そうです」
「それは不思議なことだね」
「造られた年代は違いましても」
 エジプトのピラミッドと中南米のそれはです。
「それでもね」
「二つの地域でピラミッドが造られていることは」
「不思議なことだね」
「本当にそうですよね」
「ピラミッドは前から見たら三角形で」
「上から見たら四角だね」
「四角すいですね」
 カルロスから言いました。
「ピラミッドの形は」
「どちらのピラミッドもね」
「そうですよね」
「造るにはかなり高度な数学の知識が必要で」
 それにというのです。
「エジプトにも中南米にもね」
「その数学の知識があって」
「それを使ってですね」
「ピラミッドを造ったんですね」
「それでオズの国でもですね」
「数学の知識を使って造ったんですね」
「私も協力したけれど」
 それでもとです、カエルマンはカルロス達五人にお話しました。
「ムシノスケ教授の知識が生きたよ」
「あの人はオズの国一の学者さんでしたね」
「だから数学もご存知で」
「それで、ですか」
「あの人が活躍されて」
「オズの国でもピラミッドが出来たんですね」
「そうだよ、それでもね」
 またこう言うカエルマンでした。
「本当に何で二つの地域にあったのかな」
「たまたまとか?」
 ボタンは野菜サンドを食べながら言いました。
「それは」
「いや、偶然にしてもね」
「おかしいの?」
「私はそう思えるよ。外の世界には行ったことがないけれど」
 それで見て知らないけれどというのです。
「それでもね」
「ううん、偶然にしては」
「エジプトのピラミッドはお墓だけれど」
 カエルマンはボタンにさらにお話しました。
「王様、ファラオのね」
「エジプトの王様だね」
「その人達のお墓で」
 それでというのです。 
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