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おぢばにおかえり

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第五十七話 卒業式その十二

「来ていけない理由もないし」
「有り難いことですよね」
「そうは思わないわ」
 このことは本当に全く、です。
「お引き寄せは感じるけれど」
「そのお引き寄せに感謝しています」
「どうしてかわからないけれど」
 それでもでした、詰所に来るならです。
「宜しくね」
「こちらこそ。じゃあまた四月にですね」
「そうね、四月入学したら」
 その時からです。
「またお願いね」
「こちらこそ」
「じゃあ私これでね」
 お話が終わったからです。
「神戸に帰るから」
「それで四月の最初にですね」
「入学の前の日にね」
 この日の予定です。
「おぢばに帰って来るわね」
「お待ちしてますね」
「って阿波野君まだ春休みじゃ」
「いや、春休みもいつもおぢばにいますから」
「そうみたいね、何か」
「お家にいても暇じゃないですか」
 夏休みや冬休み、そして春休みにというのです。
「ですから」
「おぢばに帰って」
「色々歩いたり図書館で本読んだり勉強したり」
「そうしたことをして」
「ようぼくコースのこともありますし」
 阿波野君もこちらのコースです、このことは私と同じです。色々とひのきしんをさせてもらうコースです。
「部活入る趣味はないですが
「入ればいいのに」
「僕の通ってた中学酷い先生が多くて」
 ここで麻友を曇らせて言う阿波野君でした。 
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