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八条学園騒動記

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第五百四十六話 〆に入れるものその十二

「日本製品の排除とか」
「それにしてもね」
「本当に何の意味もなくて」
「有害なだけだからな」
「やらなくていいわよね」
「むしろやってるからな」
 そうしてしまっているからだというのだ。
「実害がな」
「出てるわよね」
「その都度な」
「何でするのか」
 春香は自分のお碗の残ったきし麺を食べ終えた、それからビールの残りも飲んでそうしてから言った。
「感情的過ぎるわよね」
「理由はわかってもな」
「意味がね」
 それがというのだ。
「ないのよね」
「だからな」 
「もう日本から離れる」
「それがな」
「韓国には欠かせないわね」
「お前もそう思えてきたよな」
「だってね」
 それこそとだ、春香も答えた。きし麺もビールもなくなったので今度はデザートの用意に入っている。
 オレンジを出しつつだ、春香は話した。
「実際に我が国ってね」
「千年日本ばかりだからな」
「よく続くわ」
「千年って長いよな」
「滅茶苦茶ね」 
 それこそというのだ。
「長いわよ」
「そうだろ、千年王国とか言うしな」
「キリスト教よね」
「ナチスも言ってたな」
 洪童もオレンジを出している、そして切る為の果物ナイフも。
「そうな」
「長く続くって意味よね」
「ああ、流石に人間千年生きることは」
 それはというと。
「不可能だからな」
「木でもね」
 それでもとだ、春香は言った。
「相当な長生きよね」
「本当にな」
「そんなのだから」
 それでというのだ。
「気の遠くなる位長いわね」
「本当にな」
「その間ずっと日本なのね」
「日本を見てな」
「あれこれ言って」
 日本に対して、そして国内でもだ。
「日本を基準にしてね」
「産業も政治もな」
「文化だってね」
「本当に何でもだよな」
「そう思うとね」
 オレンジを兄が出した果物ナイフで四分の一に切ってそれから皮と中身を出て取り外しつつ話をした。中に種はない。
「自然とね」
「そう思えてくるな」
「全く、日本が嫌いって言って」
 反日感情はこの時代でも健在である。
「それでもなのよね」
「日本ばかり見てな」
「日本がとか日本ではとかばかり言って」
「本当に日本が基準だからな」
「そう思うと」
 実にと言うのだった。
「私だって思うわよ」
「韓国は日本から離れるべきか」
「そうよ、それとね」
「それと?」
「韓国の敵って何処かね」
 切ったオレンジを食べつつ言った、酒と辛い鍋の後の甘いものは口にすると落ち着きしかも美味かった。 
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