| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十三部第一章 野心家のはじまりその三十

「そもそもここまでエウロパが復興した理由はだ」
「はい、総統の積極的な経済政策故です」
「そうだ、公共投資や軍事産業等に投資をしてだ」
「インフラの復興にもですね」
「大規模な予算を投入してだ」
「雇用も作りましたし」
「そうしたことをしてだ」
 だからこそ、というのだ。
「経済を活性化させたからだ」
「ここまで至りましたね」
「ここでその様なことをするとだ」
 これ以上の増税はというのだ、実はギルフォードはあえて増税直接税ではなく間接税のそれを行い税収も確保しているのだ。
「駄目だ」
「だからですね」
「増税はしない」
「だからですか」
「国債だ」
「これにより、ですね」
「予算を確保する」
 こう言うのだった。
「今回はな」
「そうされますか」
「それと貿易政策だが」
 ギルフォードはこちらの話もした。
「今はマウリアとだけ行っているな」
「はい」
「その様になっています」
「今後は新たにだ」
 その目の輝きをまた強くさせてだ、ギルフォードは話した。
「サハラともしたいが」
「サハラと、ですか」
「あちらとですか」
 フェルゼンもエットーレもだ、ギルフォードのその言葉に目を瞠った。そしてすぐに彼に何とか冷静さを保った口調で言った。
「あの、しかし」
「我々はあの地域を戦闘を行っていました」
「侵略を行っていました」
「そのことがありサハラ各国とは国交がなく」
「敵対関係にありますが」
「今のオムダーマンともティムールとも」
 今のサハラを構成している両国と、というのだ。
「国交がなくです」
「敵対関係にあります」
「それでもですか」
「あちらともですか」
「そうだ、国交を回復してだ」
 オムダーマン及びティムールとだ。ギルフォードは冷静そのものの口調で驚きを隠せないままの二人に話した。
「そのうえでだ」
「貿易をですか」
「行いますか」
「そうされますか」
「国交を回復したうえで」
「それを目指す、貿易も活性化させてだ」
 そしてというのだ。
「国家の収益を増やす」
「そうされますか」
「サハラともですか」
「サハラは近いうちに間違いなく統一される」
 ギルフォードも読んでいた、その様に。
「それならばだ」
「ここは、ですか」
「サハラと貿易を行い」
「利益を得ますか」
「その様にされますか」
「そうだ、サハラには二千億の人口がありだ」
 そしてというのだ。
「これから発展する」
「だからですか」
「あの国とは国交を回復し」
「そうしてですね」
「豊かになるのですね」
「そちらでもな、勿論こちらもだ」
 エウロパの方もというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧