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星河の覇皇

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第七十二部第五章 二つの政府の統合その八

「知能指数等知力の検査ではアジア系が高くだ」
「体力はアフリカ系で」
「バランスはヨーロッパ系ですね」
「二十世紀の知能指数調査ではアジア系国家が上位を占めていた」
 このことは実際にデータで出ていた、知能指数の上位国家はアジア系国家が独占している状況であったのだ。
「アメリカの調査でもそうだった」
「アジア系のほうがヨーロッパ系より高い」
「そうした調査結果が出ていましたね」
「もっと言えば知能も体力もだ」
 人間の能力のパラメータになるそういったものはというのだ。
「訓練でどうにもなるがな」
「その個人のですね」
「それでどうにも変わりますね」
「最初は駄目でも」
「訓練でよくなりますね」
「全てな」
 知能分野にしても体力分野にしてもというのだ。
「そうなるものだ、しかし連合ではだ」
「混血主義ですね」
「それで人類はよくなるというのですね」
「各人種の血が混ざり合うことで」
「それによって」
「そうだ、民族主義があってもだ」
 それでもというのだ。
「その民族主義にも混血主義が入り」
「他民族ともですね」
「喜んで交際し結婚し家庭を持ちますね」
「連合の傾向として」
「そうですね」
「そしてその民族もだ」
 このコミュニティにしてもというのだ。
「よりよくなるというのだ」
「他の血を入れて」
「彼等の能力を受け継いで、ですね」
「自分達はさらによくなる」
「混血が進めば」
「そうした考えだ、あの国はな」
 連合はというのだ。
「やはり彼等独特の考えであるがな」
「そうですね、そしてその見地からですね」
「連合はエウロパの純血主義も批判してですね」
「彼等に差別的感情も持っていますね」
「エウロパはエウロパで批判している」
 対する彼等もというのだ。
「連合の混血主義な」
「彼等の大衆社会と合わせてですね」
「それは無節操だと批判していますね」
「好き勝手に混血しているいい加減な者達だと」
「まさに雑多な」
「エウロパには階級もある」
 とかくこのことが大きいのだ。
「そして貴族は貴族、平民は平民だ」
「その違いは歴然としていますね」
「二つの階級の間には」
「そして貴族と平民では民族も違います」
「古来より」
「そこもある」
 エウロパ、この国にはというのだ。
「だから純血にこだわる」
「その民族同士、階級同士でですね」
「結婚相手を選ぶ傾向がある」
「そしてその純血主義をですね」
「連合は否定していますね」
「我々も純血主義だがな」
 他ならぬマウリアもというのだ。
「同じカースト同士の結婚しかない」
「カーストが違いますと」
「それだけで結婚が難しくなる」
「それは確かにありますね」
「厳然として」
「そしてそれもですね」
「連合は批判していますね」
「流石に表立ってではないにしても。あの国はとかくそうした階級だのいうものを嫌う」 
 そうしたものを本能的にというのだ。 
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