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星河の覇皇

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第七十二部第三章 ジャバルという男その三十三

「そうした方と見ますので」
「謀略を使う、しかし」
「多くはありません、むしろエウロパで謀略か」
「カミュ首相か」
「あの方でしょう、しかし」
そのカミュ首相でもか」
「貴族の謀略です」
 その類になるというのだ。
「私の謀略とはです」
「違うか」
「はい」
 そうだというのだ。
「否定しません、私はです」
「謀略も多くか」
「使ってきました」
 実際にというのだ。
「どうしたものかは申し上げませんが」
「そうしてか」
「ことも進めてきました」
「先程は隠したのではなかったか」
「お話の流れで」
「そうしたのか」
「そうです、とにかくです」
 ジャバル、彼はというのだ。
「私は謀略も使いますし自身の謀略をです」
「気付かれてもか」
「証拠を掴まれない」
「絶対の自信があります」
 このことについてのというのだ。
「ですからご安心下さい」
「その言葉受けた、ではな」
「はい、謀略も使い」
「サハラを発展させていくか」
「そうしていきます、必ず。そして」
「社会変革もか」
「為します」
 こちらもというのだ。
「必ず」
「わかった、ではな」
「はい、これからも進んでいきます」
「その様にな。連合もエウロパも君に注目しているが」
「その注目以上のものをです」
「彼等に見せてか」
「それ以上のことを為してみせます」
 こうも言うのだった。
「私の野心を」
「それをだな」
「果たします」
「そういうことだな、まあ連合はだ」
 この国についてはだ、クリシュナータはこうも言った。
「確かにな」
「はい、各国政府の殆どはですね」
「規模も人材もだ」
「大したことはですね」
「ない」
 こう言い切った。
「彼等はな」
「まさに連絡員程度ですね」
「連合の中が忙しい」
「それもかなり」
「彼等の中の外交がな」
 まさにそれがというのだ。
「それでだ」
「我がマウリアに来るのは」
「正規の外交官でもない」
「高給で雇った臨時雇いですね」
「左遷先ですらない」
 左遷といってもそれなりのポストが必要だ、だが連合の各国政府にとってマウリアはというのだ。連合の外のこの国は。
「あまりにも離れていてな」
「その為に」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「その程度だ」
「扱いが軽いですね」
「そもそも連合の格好政府の規模でだ」
「連合の外に力を向けることは」
「あまり出来ない」
「やはり連合の中ですね」
「彼等はな」
 連合には小国も多い、その小国達にとってはというのだ。 
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