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星河の覇皇

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第七十二部第三章 ジャバルという男その十九

「ネットや新聞から調べる」
「その程度ですね」
「一般人の情報収集です」
 そのレベルに過ぎないというのだ。
「大したことではありません」
「中に入ったものではない」
「表面だけです」
 情報収集といってもというの。
「海の」
「海の中には入っていない」
「海は海面はです」
「海のほんの一部ですね」
「卵の殻です」
 軍人はこうも言った。
「それに過ぎません」
「中が殆どですが」
「それがわからない」
「そういうものですね」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「彼等の情報はです」
「あまり、ですね」
「意味はありません」
 こう言うのだった。
「そうした情報収集は」
「だからです」
「はい、気にせずに」
「中央政府です」
「妨害の対象は」
「彼等をメインにお願いします、ただ」
「その各国政府もですね」
「出来れば全ての国の状況の把握を」
「そうしてですね」
「調査に力を入れている国があれば」
「サイバー攻撃等で、ですね」
「妨害を」
「何でしたら」
 ここで軍人は目を光らせてだ、サントスにこうも言った。
「医者を呼ぶことになる様な」
「ひいては神父様をですね」
 サントスはカトリックだ、その立ち場から微笑んで言った。
「その様になる様な」
「はい、執りますが」
「そこまではです」
「宜しいですか」
「はい」
 こう答えたのだった。
「私はどうもそこまでは」
「お好きではないですか」
「必要とあればですが」
 例え好きではないにしてもというのだ、これは一国の大使として国益を考えてそのうえでのことである。国益を考えると時には好き嫌いを無視するというのだ。
「ですが」
「今はですね」
「それでいいかと」
「サイバー攻撃ですね」
「それで、他にもあらゆる妨害手段を使い」
「連合を邪魔しますか」
「今の彼等は足止め位でいいです」
「そして足止めをしつつ」 
 軍人も言う。
「そのうえで」
「はい、こちらがことを進めていきます」
「そうしてジャバル主席とですね」
「会談の場を設けましょう」
「それでは」
「連合のことはお願いします」
 彼等への妨害はというのだ。
「是非」
「その様に、そういえば連合ですが」
「あの国が何かありますか」
「マウリアでの諜報活動をです」
 それをというのだ。
「強化しようとしていますか」
「はい、駐在武官も増やし」
「工作員もですか」
「かなり入れようとしているとか」
「そうですか」
「そうしてです」
 そのうえでというのだ。 
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