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星河の覇皇

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第七十二部第三章 ジャバルという男その二十

「我々に対しようとしています」
「彼等も考えていますね」
「中央政府が。各国政府は相変わらずです」
「外交官が二人か三人という国が多いですか」
「駐在武官すらです」
 それこそ連合の中の小国ではというのだ。
「置いていない国が大半です」
「マウリアはどうでもいいのですね」
「各国政府にとっては」
「あくまで彼等の中ですか」
 連合、この国のだ。
「そこが大事なのですね」
「その中での外交が、ましてサハラは」
「あの国になると」
「余計にですね」
「外交官の派遣すらしていない国もあります」
 連合の各国政府の中にはというのだ。
「今の状況でも」
「サハラも落ち着いてきましたが」
「それでもですね」
「そうした国も多いです」
「それでは」
「はい、各国政府はそうなので」
「中央政府ですね」
 やはりというのだった。
「あちらですね」
「そうなりますね」
「閣下、中央政府のカバリエ外相ですが」
 大使館員の一人が言ってきた。
「相変わらずです」
「切れますね」
「そうです、ですから」
「警戒すべきですね」
「はい」
 こう言うのだった。
「そうです、ですから」
「中央政府にはですね」
「注意していきましょう」 
 その外務省はというのだ。
「各国政府はいいとしても」
「そうですね、そして」
 サントスは軍人を見てこうも言った。
「やがてはこのマウリアを」
「はい、連合への工作の拠点にです」
 軍人も応えて言う。
「していきます」
「それが軍部の考えですね」
「左様です、サハラとも隣接していますが」
「サハラとはですね」
「政府、総統閣下のお考えはです」
「融和ですね」
「国交の回復をです」
 それをというのだ。
「お考えです」
「左様ですね」
「はい、サハラとはです」
「融和ですか」
「マウリアに対するのと同じく」
「敵を連合だけに絞るのですね」
「そうお考えです」
 ギルフォードの考えはというのだ。
「敵は出来る限り少なくです」
「戦略の基本ですね」
「そうです、しかも連合は強大ですので」
 その勢力はというのだ、エウロパから見てその国力差は百倍だ。百倍もの相手はどう見ても強大な相手である。
「ですから」
「連合のみに敵を絞る」
「そしてその連合への工作を」
「行う拠点にします」
 そうするというのだ。
「今それの下地を固めています」
「その最中ですね」
「そうです、今は」
「連合への潜入は」
「考えています」
 それもというのだ。 
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