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星河の覇皇

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第七十二部第二章 アウトカースト政府その三十

「それは我々から見てどうか」
「危険かどうかだな」
「はい。危険なことになるならです」
「対策を講じなくてはならないな」
「そうなります」
 こうアッチャラーンに話した。
「どうしても」
「連合を巻き込む様ならば」
「そうしたことをしてくるのなら」
「その場合はな」
「はい、巻き込まれない様にです」
 まさにその為にだ。
「対策を講じておく必要があります」
「ではその為にも」
「これからジャバル主席をさらに調査していきます」
「わかった、ではそれは任せた」
「はい」
 確かな声でだ、カバリエはアッチャラーンに答えた。
「その様に」
「ではな、それでだが」 
 マウリアの話が一段落してだ、そうしてだった。アッチャラーンはカバリエに対してこうしたことも話した。
「君はタイ料理も好きだったな」
「美味しいものなら」
 カバリエは実際に食べつつ答えた。
「どれでも」
「それが真の美食家か」
「私はそう考えています」
 カバリエはアッチャラーンに淀みのない声で答えた。
「むしろタイ料理はです」
「美食に入るか」
「連合は料理でも有名な国が多いですが」
「そうだな、私はタイ人だけありタイ料理が好きだが」
「その他にもですね」
「ケベック料理も好きだ」
 この国の料理もというのだ。
「あの国の料理もな」
「フランスの宮廷料理から発達した」
「そこに南フランスの料理も入っていて魚介類の料理もいい」
「だからですね」
「好きだ、エスカルゴ料理もケベック風ブイヤベースもだ」
 そういった料理もとだ、アッチャラーンはトムヤンクンを飲みつつ述べた。
「好きだ」
「確かに。どれも美味しいですね」
「あの国の料理もな」
「私は最近パスタも好きです」
「イタリアか」
「イタリアからはじまっていますが」 
 連合でもこのことは認められている、パスタはイタリア料理であるとだ。
「今では様々な国にありますね」
「連合でもな」
「ネーロも」
 イカ墨のソースを使ったものだ、連合のパスタ特にスパゲティのソースの定番の一つにもなっている。
「そうですねえ」
「あれもいいな」
「はい、非常に」
「イカの墨もあれで美味い」
「不思議なまでに」
「あれを最初に食べた人は偉人だ」
 アッチャラーンはこうも言った。
「そうも思う」
「最初にですね」
「これはあらゆる料理、食材について言えるな」
「特に毒のあるものは」
 カバリエは今度はタイ風の鶏の唐揚げを食べつつ述べた、それもまた辛く味付けされていて実に美味い。
「そうですね」
「茸なり野菜なりな」
「特に魚介類ですね」
「河豚なぞだ」
 日本でとりわけよく食べられている魚だ、刺身や唐揚げだけでなく鍋にしても極めて美味く人気がある。 
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