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レーヴァティン

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第百二十一話 即位その四

「皇帝は一つの文明の統治者でもあるでしょ」
「ああ、そうも言われるな」
「ローマ皇帝はヨーロッパ文明の統治者で」
「神聖ローマ皇帝は西欧か」
「そしてビザンツ帝国は東欧のね」
 それぞれのというのだ。
「統治者だったでしょ」
「それで中国もな」
「中華皇帝は中華皇帝の統治者だったわね」
「ああ、だからか」
「そう、それでね」
 だからだというのだ。
「あんたが皇帝になると」
「この浮島の統治者にか」
「なれるか」
「そう、なれるから」
 だからというのだ。
「是非ね」
「なるべきだな」
「そうよ、あくまで国民の支持があればね」
「それならか」
「なるべきよ」
「そうなんだな」
「それと」
 双葉はさらに話した。
「モンスターの多さがね」
「ああ、それな」
「変わらないわね、ただ幸い巨人はね」
「最近出ていないな」
「そのことは救いね」
「砂漠はモンスターも多いから」
 剛が言ってきた。
「あっちでも巨人出たらって思っていたけれど」
「最近確かに出ないな」
「あの連中が出ないと」
 この世界では災害と言っていい彼等がというのだ。
「その分な」
「やりやすいね」
「ああ、それとな」
 久志は英雄に応えて話した。
「砂漠のモンスターが話に出たな」
「連中のことだね」
「砂漠はともかく南岸の街や村襲撃仕掛けかねないな」
「じゃあ軍隊送ってだね」
「数を減らしておくか」
「そうしておくべきだね」
「砂漠のモンスターは結構強いしな」
 このこともあってというのだ。
「ここはな」
「モンスタ―退治にもだね」
「力入れるか」
 こう言うのだった。
「ここは」
「ナイル川の方もそうしておくべきだな」
 芳直はモンスター退治と聞いてこの川もと言った。
「モンスター征伐なら」
「あそこもモンスター多いしな」
「そうだ、それにあの川はな」
「俺達にとってというかこの浮島でもな」
「最大の穀倉地帯だからな」
「そこがモンスターが多くて荒れてるとかな」
 それこそとだ、久志も述べた。
「よくないしな」
「問題外だ」
「だからな」
「是非だ」
 ここはというのだ。
「あちらのモンスター達もだ」
「征伐すべきか」
「そうだ」
 それでというのだ。
「ここはな」
「よし、じゃあすぐにな」
 久志は即決した、そのうえで芳直に答えた。 
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