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星河の覇皇

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第七十一部第五章 組み入れその二十九

「君の管轄だからな」
「わかりました」
「その様にな、では今回のことはだ」
「国防省としては」
「一つの山を越えた」
「後は国境警備に移りますね」
「徐々にな、では国防省としてはそちらに移っていってくれ」 
 次第にというのだ。
「いいな」
「その様に」
「さて、後は連合はいつも通りだが」
 キロモトは話題を変えた、今度の話題はというと。
「後の三国は我々以上に騒がしくなるな」
「おそらくは」
「エウロパの復興は進んでいるな」
「我々の予想以上に」
「そうだな」
「はい、復興からです」
「発展にか」
 この言葉をだ、八条は苦い顔で出した。
「移りかねないか」
「どうやら」
「復興にはかなりかかると思ったが」
「それがです」
「発展に至るか」
「このままいきますと」
 八条は真剣な顔で述べた。
「迅速に」
「それは厄介だな」
「我々にとっては」
「あの総統殿の政策は上手くいっているか」
「国債を積極的に発行してでもです」
「予算を確保してだな」
「積極的に公共事業を行い」
 そしてというのだ。
「軍備もです」
「拡充しているか」
「まさにヒトラーの様な政策を行い」 
 彼が政権に就いてからのことだ。
「そしてです」
「金を動かしてか」
「雇用も創出してです」
「経済を活性化させているか」
「古典的なやり方ですが」
「古典になるには理由があるからな」
「堅実な方法ならです」
 それが例え使い古されたと言っていい政策であってもというのだ。
「効果があります」
「そして実際にだな」
「はい、エウロパの経済は急激に復興を遂げています」
「そうなっているか」
「もっともこれは私も関係があります」
 八条は自分のことも話に含めた。
「先程もお話しましたが」
「エウロパの民間の設備はだな」
「攻撃しませんでした」
 そうしたことは真っ先に禁じたのだ、エウロパ市民に対して危害を加えることを禁じると共にそうしたのである。
「インフラも工場等も」
「軍人としてだな」
「軍の設備はともかくです」
「民間はだな」
「市民のものですので」
 そう考えてなのだ。
「そうしました」
「そしてだな」
「それがエウロパの復興にも生きています」
「それで言ったのだな」
「これは私の責任になるでしょう」
「そう言えばそうなる、しかしだ」
「民間人への攻撃はですね」
 その施設や工場にしてもだ。 
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