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八条学園騒動記

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第五百二十六話 教師の資質その十二

「私もです」
「その様にお考えですね」
「若し力を使うなら」
「それは」
「はい、誰かを護る為にです」
「使えとですか」
「それは性別に関係ないと」
 その様にというのだ。
「言われまして」
「そうですね、力があっても」
「誰かを護る為にあるものですね」
「連合軍がそうですね」
「連合軍は市民の軍で」
 これは中央政府軍も各国軍も同じだ、連合の軍隊は市民の軍隊とされていて市民を護ることが責務とされているのだ。
「私達と連合の領土を護っていますね」
「権益も」
「そうあるべきですね」
「力を弱い相手に使うなら」
「それも感情の赴くままに」
「それは暴力で」
 それでというのだ。
「あってはです」
「ならないですね」
「最低の力ですから」
「それを振るう様な相手とは」
「絶対に一緒になってはならない」
 それこというのだ。
「その通りですね」
「まさに」
「本当にそうですね」
「暴力は論外です」
 ミンチンは強い声で言い切った。
「先生も暴力を振るう方とはです」
「一緒になってはいけないですね」
「断じて、先生ご自身が不幸になります」
 ミンチンはマリアに強い声で話した。
「ですから」
「そうした人かどうかをですね」
「最初に見極めて」
 そしてというのだ。
「そのうえで」
「近寄るべきでないですね」
「間違っても結婚なぞ」
 それはというのだ。
「あってはなりません」
「そうですね、そこもですね」
「見極めて」 
 そしてというのだ。
「結婚されて下さい」
「そうします」
 マリアはミンチンの言葉に頷いた、そうしつつまずは古代エジプトのコーナーを観て回った。そうしつつ相手を探し続けた。


教師の資質   完


               2019・6・2 
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