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星河の覇皇

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第七十一部第五章 組み入れその十八

「ですがそうしたことが出来ますと」
「強いですね」
「まさに狐ですね」
「伊東首相はよく狐と呼ばれますが」
「それも九尾の狐だと」
 恐ろしく強い妖力のある狐とだ。
「相手を化かす」
「そして己の目的を達成する」
「そうした油断のならない方ですね」
「それが伊東首相ですね」
「そうです、では私はオーソドックスにです」
 彼らしくというのだ。
「今回も進めていきます」
「無理をせず」
「そうしてですか」
「ことを進められていきますか」
「そのつもりです」
 穏やかな声での言葉だった。
「その様に」
「それがいいですね」
「今回はそうした時ですし」
「それならばです」
「長官のお考え通りです」
「オーソドックスということで」
「常道でいきましょう」
「はい、それでは」
 八条は国防省の政策を進めていった、地球にいてそこから外縁部を包括的に見ていた。それは文官としてだった。
 だがその政策は的確でだ、連合の外縁部は治安が確立されていってだった。そこから中央政府や各国政府の官公庁も入ってきてだった。外縁部は連合の領土となっていっていた。
 外縁部のインフラも急ピッチで進められていった。
 その状況を見てだ、正式に連合市民となっていく外縁部の不法出国者、その市民となる彼等は話していた。
「何か違うな」
「そうだな」
「技術がな」
「凄いインフラだな」
「ネットは連合全体か」
「四兆人か」
「数えきれないだけの星系とつながって」
 このことも話すのだった。
「これは凄いな」
「相当だな」
「全くだな」
「本当にな」
「これが連合か」
「連合は凄い国だな」
「これまで碌に知らなかったがな」
 連合の外にいたからだ、中には連合という国の存在を殆ど意識しないで生活をしてきた者もいた程である。
「四兆の国か」
「人口も相当だな」
「星系の数も多くて」
「とんでもない国だな」
「技術も桁が違う」
「とんでもない国だな」
「その国に入るんだな」
 その急激に連合化されていく中で話すのだった。 
 そしてだ、連合から入って来たビールを飲むとだ。
「味が違うな」
「本当にな」
「こっちでもビールを造ってきたが」
「味が全然違うぞ」
「連合のビールは美味い」
「また格別だな」
「連合の技術で作ってるからか」
「この味か」
「美味いんだな」
「そうみたいだな」
 こう話すのだった、そのビールを飲みつつ。
 学校も企業も他の場所も急激に連合化されていきだ、各コミュニティの警察もであった。こちらも連合になっていた。
 あるコミュニティの警視総監はその惑星に連合の者が来た時にこう告げられた。 
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