八条学園騒動記
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第五百二十六話 教師の資質その一
教師の資質
マリアはミンチンと共に学校の授業が終わると博物館に向かった、二人共この日は会議もなく後は自由時間だった。
それで博物館に約束通り向かったが。
マリアは高等部を出て博物館に向かいつつ一緒にいるミンチンに話した。
「緊張しますね」
「そういえば」
「あっ、ご存知でしたか」
「先生は今度ですね」
「お見合いをしまして」
「それで、でしたね」
「そのお相手の人が」
まさにというのだ。
「博物館で働いておられるとのことで」
「そうでしたね」
「このお話はご存知でしたか」
「実は横で聞いていました」
職員室においてとだ、ミンチンは答えた。
「ですから」
「そうでしたか」
「はい、それでですね」
「今から博物館に入りますが」
「お相手の人をですね」
「この目で見ると思うと」
どうしてもというのだ。
「緊張します」
「そうですね」
「本当に。ですか」
「行かれたいですね」
「是非」
緊張していてもとだ、マリアは答えた。
「一度どうした方か」
「ちらりともですね」
「この目で見て」
そしてというのだ。
「確認したいです」
「どうした人か」
「はい」
マリアはさらに話した。
「そしてです」
「そのうえで」
「お見合いに挑みたいです」
「そうですね。私はお見合いの経験はないですが」
「事前にですね」
「相手がどういった方か知ることは」
こうマリアに話した。
「重要かと」
「そうですね」
「物事への事前の知識は」
これはというのだ。
「あるに越したことはないです」
「そうですよね」
「お見合いもいきなり初対面よりは」
「事前に知識があれば」
「全く違うものなので」
「では」
「はい、行きましょう」
博物館にとだ、ミンチンはマリアに言ってだった。
彼女の方が先に進んでだ、そのうえで。
先に進んで行った、それでマリアはついていく形になったがその時にマリアはミンチンにこう言った。
「博物館には何度か入りましたが」
「それでもですね」
「今回は」
「特別ですね」
「はい、何しろ目的が目的なので」
「お見合いの相手の方を見に行く」
「それが主な目的ですから」
だからだというのだ。
「博物館の展示品も見ますが」
「それだけでなく」
「相手の人も」
「さりげなくでも」
それを装ってだ、正確に言うと。
「見に行くので」
「それで、ですね」
「特別な思いです」
普段博物館に入る時と違うというのだ。
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