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星河の覇皇

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第七十一部第五章 組み入れその九

「マラッカ回廊、そしてガンタース要塞群とです」
「三重の備えですね」
「それでエウロパを防ぐ」
「三重の備えを連携させて」
「そうしてですね」
「そうです、エウロパを防ぎます」
 この国をというのだ。
「五百個艦隊全てが来ても」
「それでもですね」
「エウロパは三重の備えを突破出来ませんね」
「我々のそれは」
「まさに万全ですね」
「そうした備えが出来ています、そしてマウリアとサハラにも」
 この両国に対してもというのだ、サハラはまだ統一されていないが統一されるものとして考慮しているのだ。
「備えを整えました」
「既にですね」
「マウリアとの国境も守りを固め」
「そしてサハラにもですね」
「備えを固めた」
「そうしましたね」
「国境の守りは万全です」
 今の時点では、というのだ。
「犯罪者も入り込ませませんし」
「どちらからもですね」
「入らせない」
「それも出来ますね」
「そちらもです」
 まさにというのだ。
「出来ました」
「サハラ、マウリアにも」
「国境を固め」
「妙な気を起こさない様にですね」
「そうしていますね」
「見せることもです」 
 相手にというのだ。
「大事なので」
「相手に妙な気を起こさせない、ですね」
「圧倒的な備えを見せて」
「攻めさせない」
「そういうことですね」
「連合軍はそうした軍隊ですし」
 即ち見せる軍隊だというのだ。
「エウロパだけでなくです」
「マウリアやサハラにも」
「その圧倒的な数と備えをですね」
「そうしたものを見せて」
「そして守る軍隊ですね」
「国防は見せてこそです」
 相手の国々にというのだ。
「守れるものです」
「軍事的に」
「そのうえで相手を威圧して」
「警戒させて」
「そうしてですね」
「幸い我々には国力があります」
 三国を圧倒するまでのだ、エウロパやサハラの百倍マウリアから見ても五十倍だ。人口だけでなく国力や技術でも圧倒している。尚この倍数は表のざっとのもので実際は遥かに高く技術も数百年の開きがあるとさえ言われている。
「それならばです」
「その国力を使い」
「圧倒的な数と装備を見せて」
「そして、ですね」
「攻めさせないのですね」
「そうです、確かな備えがあれば」 
 そしてそれを他国に見せればというのだ。
「敵も攻めてきません」
「敗れるとわかっていればですね」
「侵略をする気にはならない」
「下手にですね」
「攻めようとも」
「政治は見せるものと見せないものがありますが」
 その双方がある、見せないものの中には謀略や工作等もあるし所謂機密というものも含まれている。 
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