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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその三十三

「余計にです」
「一見と簡単でも」
「それがです」
「違いますね」
「はい」 
 まさにというのだ。
「アントニオ猪木の様にはです」
「ネックブリーカードロップを考えた」
「彼の様には」
 二十世紀の日本の伝説的レスラーの様にはというのだ。
「中々です」
「いかないですね」
「オグモ司令もそう思われますね」
「はい」
 その通りだとだ、オグモは答えた。
「連合広しといえど出来ているのは」
「僅かですね」
「多くのレスラーがこの技を使いますが」
「しかし」
「正確に出来ているのは一割か」
「その程度ですね」 
 技を使うレスラー達の中でもというのだ。
「残念ながら」
「全くです、この技は難しいです」
「正確にとなると」
「形は出来ますが」
 しかしというのだ。
「形だけで」
「正確ではない」
「一割程度しか正確ではない」
「むしろ一割もいると言うべきか」
「難しい技です」
「全く以て」
 二人で話す、そして。
 オグモはサチフにだ、この技を出した。
「カナディアンバックブリーカーですが」
「あの技ですね」
「大技だけあり」
 相手を仰向けに両肩で担いで背骨を攻める、プロレスの技の中でもとりわけ大技であることで知られている。
「中々です」
「使える人も」
「時と場合も」
「限られます」
 そのどれでもというのだ。
「どうしても」
「そうした技ですね」
「ですが」 
 オグモはここで言った。
「使えば」
「それで、ですね」
「絵にもなります」
「その時点で」
「限られたレスラーがです」
「限られた時と場合で使える」
「そうした技です」
 こうサチフに話す。
「私は思います」
「あの技を決めますと」 
 サチフも言う。
「勝ったとですね」
「思いますね」
「はい、私もです」
「大技だけあり」
「必殺技と言っていい」
「決める為の技です」
「私もです」
 サチフは今度は自分のことを話した。
「あの技を使えますが」
「司令もですか」
「はい、しかし中々です」
「決められないですね」
「滅多にです」
 それこそというのだ。
「決められません」
「バックブリーカーの中でも」
「バックブリーカーはどれも大技です」
 カナディアンバックブリーカーだけでなく、というのだ。 
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