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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその三十二

「そうしたい」
「それでは」
「是非その人とな」
 義勇軍の将官と、というのだ。
「会話をしたいが」
「では」
「その方を呼んでくれるか、いや」
「司令ご自身がですか」
「赴こう」
 相手のところにというのだ。
「是非な」
「そしてですか」
「話をしよう、プロレスはだ」
 この格闘技はというと。
「あらゆるスポーツ、格闘技、武道の王者だ」
「全てのですね」
「頂点に立つ存在だ」
 目を輝かせて言い切った。
「そのプロレスの話をしたい」
「まさか司令がそこまでプロレス好きとは」
「好きではない」
「と、いいますと」
「愛しているのだ」
 そこまで至っているというのだ。
「私はな」
「そうなのですか」
「だからこそ話がしたい」
 まさにという言葉だった。
「是非な」
「それでは」
「行こう」
 こう話してだ、実際に彼はその席に向かった。そしてそこにいたワチフを見ていささか驚いた顔になってこう言った。
「まさか」
「私とはですか」
「思いませんでした」
 こう言うのだった。
「サチフ司令とは」
「いや、私もです」
「私がそうだとはですか」
「思いませんでした」
 サチフもだったというのだ。
「オグモ大将がプレロス好きとは」
「好きではありません」
 オグモはサチフに対してもこう話した。
「愛しています、それも深く」
「そうなのですか」
「はい、好きという言葉では言い表せません」
 とてもというのだ。
「私にとってプロレスは絶対のものです」
「私もです」
 サチフもこう答えた。
「プロレスはです」
「愛しているものですか」
「家族と同じだけ」
「どうやら我々は同志の様ですね」
 オグモはサチフの話を聞いて確信を以て言った。
「プロレスを愛する」
「その様ですね」
「では」
「はい、プロレスを愛する者同士として」
「話をしましょう」
「これより」
 二人で話してだ、実際にだった。
 二人はプロレスの話を熱くしだした、二人の話は主に技の話をしていた。サチフはネックブリーカードロップについて話した。
「ネックブリーカードロップ、この技ですが」
「いい技ですね」
「はい、正確に決めることは難しいですが」
「確かに難しいですね」
 オグモも否定せずに頷いた。
「一見すぐに決められそうですが」
「正確にかつ奇麗になると」
「難しいですね」
「これがジャンピングになりますと」
 ジャンピングネックブリーカードロップだ、ネックブリーカドロップの発展系であるのは技の名前からも明らかだ。 
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