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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその二十九

「音楽はな」
「誰でもどんな音楽でも聴けないとな」
「よくならないしな」
「楽しくもない」
「全然な」
「そう思う、連合にいたらな」
 この国ならばというのだ。
「ロックもジャズもポップスもだからな」
「他にも色々あるしな、連合の音楽って」
「クラシックもあればな」
「グラスバンドもあるし」
「それもいいよな」
「そうだよな」
「グラスバンドなんてな」
 吹奏楽、それはというと。
「軍隊にもあるしな」
「それも普通に」
「分艦隊に一個」
「それでな」
「あのグラスバンドもいいな」
 義勇軍側のキーボードはそちらにも応えた。
「連合のは」
「やっぱり違うか」
「連合とサハラじゃか」
「そっちも違うんだな」
「サハラだと」
「楽器の質も音楽も違ってな」
 軍歌ばかりだからだというのだ。
「どうしてもな」
「楽器の質はな」
 義勇軍側のドラムは苦い顔になって話した。
「もう歴然としてるな」
「そんなに悪いのか」
「連合とサハラの楽器は」
「そこまで悪いか」
「全然違うか」
「そうだよ、連合のグラスバンドは軍歌も演奏すれば」
 その質のいい楽器でだ、尚連合においてはクラシックで古楽器も存在していてそれを使っての演奏も行われている。
「ポップスもロックも演奏するな」
「ああ、普通にな」
「人気のある曲なら何でもな」
「市民の人達に聴いてもらう為にな」
「そうしてるぜ」
「そういうのもないんだよ、グラスバンドにしても」
 本当にというのだ。
「全然」
「えっ、市民の人達にか」
「聴かせることもないか」
「そうなのか」
「連合みたいにな」
 それこそというのだ。
「こんな活発にはな」
「そうなんだな」
「こっちじゃしょっちゅうだけれどな」
「市民の人達への演奏なんて」
「それこそ」
 ないというのだ。
「殆どな」
「市民との交流自体がな」
「殆どなくてな」
「連合程には」
「とてもな」
 それこそというのだ。
「あんなにないぜ」
「市民の前でグラスバンドのコンサートとか」
「全くないよ」
「曲数も限られてて」
「面白くないぜ」
「正直な」
 こう話すのだった、連合軍のバンドメンバー達に。 
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