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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその二十六

「その日のうちにクリアーしたりとかね」
「その日のうちにか」
「もうクリアーか」
「シューティングでも格闘ゲームでも」
「何でもか」
「例えば恋愛ゲームでもだよ」
 こちらのジャンルのゲームもというのだ。
「その日のうちに全キャラクリアー、そして攻略方法をネットで書いたりとかね」
「そこまでするのは」
「プロは違うんだな」
「それがプロか」
「そこまでするのか」
「大会の賞金や攻略サイトの広告で生きてるからね」
 そうしたプロのゲーマー達はというのだ、尚この時代でもゲームの攻略本は出版社からも出版されている。
「また別なんだ」
「それで生きてる人は違うか」
「それこそ格が違うか
「専門職ってことか、つまりは」
「俺達みたいに遊びじゃないんだな」
「僕達は所詮遊びだからね」
 それに過ぎないというのだ。
「だって軍人でしょ」
「ああ、兵隊だな」
「それが俺達の今の仕事だしな」
「兵隊で生きててゲームは楽しむだけだな」
「例えやり込んでてもな」
「そう、そうした人達は別だよ」
 最早というのだ。
「またね」
「そうなんだな」
「プロはもう最初から違うか」
「一気にクリアーしていってそれで飯を食う」
「そうした人達か」
「そうだよ、そうした人達は別だから」
 またこう言うのだった。
「僕なんかね」
「とてもか」
「とても及ばないか」
「そういうものか」
「うん、けれどそうした人達はまた違うから」
 プロとは、とだ。連合の兵士はこのことをあらためて話した。義勇軍の将兵達に。
「僕達は僕達でね」
「楽しめばいいか」
「一旦無敵モードでクリアーしても」
「それはそれで」
「楽しんだらいいか」
「そう思うよ、とにかくそのゲームを知るとね」
 最後まで至ってみてだ。
「後は楽になるから」
「二度目以降はか」
「楽になるんだな」
「ゲームに慣れて」
「そういうものだからね」
 連合の兵士のこの言葉にだ、義勇軍の兵士達は口々に言った。
「じゃあやるしかないか」
「結局は場数ってことだな」
「よし、どんどんやってくか」
「格闘ゲームもシューティングもな」
「いや、いいこと教わったぜ」
 こうした言葉も出ていた、素直な感謝の言葉が。正規軍の、敵視していた彼等への素直なその感情も言うのだった。
「あんたにな」
「今回は有り難うな」
「じゃあ俺達どんどんやってくか」
「そして腕あげてくぜ」
「裏技だって見付けて」
「サイトも見るか」
「サイトと攻略本はね」
 この二つはというと。 
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