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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその十八

「我々もだ、そしてお互いに語り合い歌や踊りもあるだろう」
「パーティーの中で」
「自然と」
「肩を抱き合ってな、しかしここで注意すべきは」
 それはというと。
「やはり衝突だ」
「それですね」
「それは無い様にしないとならないですね」
「絶対に」
「こちらも注意しないといけないですね」
「あちらも注意するだろう」
 正規軍側もというのだ。
「当然な、だが」
「それでもですね」
「我々も、ですね」
「細心の注意を払い」
「そのうえで、ですね」
「交流を深めていくべきですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「さもないとだ」
「いらぬ衝突が起こり」
「無闇に関係が悪化しますね」
「正規軍と義勇軍が」
「それだけで」
「対立したいか」 
 このこともだ、サチフは幕僚達に尋ねた。
「彼等と」
「我々の敵はエウロパ軍です」 
 幕僚の一人がここで明言した。
「そして他の国の軍隊もです」
「時と場合によってな」
「戦う可能性がありますが」
「しかしだな」
「はい、正規軍はです」
「敵ではない」
 サチフも明言した。
「友軍だ」
「その通りですね」
「同じ連合軍だ」
 こうも言った。
「やはりな」
「その通りですね」
「それが現実ですから」
「感情的な対立がありましても」
「それでもですね」
「そうだ、対立はだ」
 義勇軍と正規軍のそれはというのだ。
「あってはならないしだ」
「出来るだけですね」
「抑えていく」
「そしてそのうえで」
「今回のこともですね」
「よしとされますか」
「そうしたい」
 是非にというのだ。
「私はな、では返事を送ろう」
「正規軍側に」
「第六軍団の方ですね」
「そうする」
 こう言ってだ、サチフは第六軍団側の申し出を受けることにした、だがその申し出を受けてもそれでもだった。
 その決定を聞いてだ、義勇軍のある巡洋艦の中にいる若い兵士達が休憩の時にゲームをしつつこんなことを話した。
「パーティーか」
「正規軍の連中と」
「何か気が進まないな」
「そうだよな」
「正規軍の連中ってな」
 彼等のことを言うのだった、交流するその相手のことを。
「弱いのにな」
「ああ、ひょろっとしててな」
「訓練あまりしてなくてな」
「弱いよな」
「正直なところな」 
 連合軍は弱い、この話は彼等にもよく伝わっている。 
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