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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその十二

「どうだろうか」
「義勇軍とのですか」
「彼等との」
「そう考えている」
 こう言うのだった。
「あちらにも連絡を取ってな」
「そのうえで、ですか」
「相互の親睦を深める為に」
「レセプションですか」
「それの開催もですか」
「いいのではと考えている」
 まさにというのだ。
「ご馳走に酒も用意してな」
「そうですね、それは」
「いいことですが」
 艦隊司令達はオグモの提案を聞いて言った。
「ですが義勇軍に対してはです」
「複雑な事情もあります」
「正規軍と義勇軍の間には」
「垣根もあります」
 制度としてはないがだ。
「感情的なものがあり」
「どうしてもです」
「対立もあり」
「衝突も生じていますが」
「だからだ」
 そうした対立や衝突があるからだとだ、オグモは司令達に話した。
「そうした垣根をなくす為にだ」
「レセプションを開催し」
「そのうえで、ですか」
「相互に親睦を深める」
「そうすべきというのですか」
「そう考えている」
 まさにというのだ。
「私はな」
「左様ですか」
「では、ですね」
「時間があれば」
「その時はですね」
「相互に親睦を深めますか」
「いいだろうか」
 オグモはまた言った。
「どうも貴官達は賛成ではあっても」
「やはり不安があります」
「どうしても」
「レセプションの場で衝突が起きないか」
「実際にです」
「それが心配なので」
「ですから」
「確かにその危険はある」
 オグモも開催してよりによってその場での衝突が起こる可能性も考えていた。だがそれでもだというのである。
「しかし相互にだ、軍団単位でだ」
「交流を深める」
「それもいいことですか」
「全体として」
「同じ連合軍なのだ」
 それならばというのだ。
「対立するよりはな」
「融和ですね」
「仲がいいに越したことはない」
「そういうことですね」
「そうだ、対立はだ」
 まさにそれはというのだ。
「何も生み出すことはないからな」
「確かに同じ国家の軍同士の仲が悪いですと」 
 ムワンダが言う。
「いいことはありません」
「そうだな」
「はい、どの国でも」
「そうだ、実際にだ」
 オグモも言う。 
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