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星河の覇皇

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第七十一部第四章 引き継ぎその一

                 引き継ぎ
 オグモは目的地に近付いていた、そこで。
 彼は引き継ぎ先の義勇軍の軍団の資料を読みつつだ、幕僚達に問うた。
「サチフ大将だな」
「はい、引き継ぎ先の軍団司令は」
「義勇軍の方ですね」
「勇将だと評判の方ですね」
「白髭の獅子と言われていますね」
「そうだな、義勇軍か」
 彼等についてだ、オグモはこう言った。
「彼等は今回も危険な任務を請け負ってか」
「治安確立もです」
「危険な場所をにいますね」
「そして治安が確立されますと」
「別の危険な場所に行化されるのですね」
「そうだな、火事場に飛び込むのが彼等の仕事だ」
 それこそ真っ先にだ。
「それでこうした仕事もだな」
「まず、ですね」
「彼等が治安を回復させ」
「そして安全になってからですね」
「我々が入るのですね」
「そういうことだな、何というかだ」
 こうも言ったオグモだった。
「歴然たる差がある」
「彼等と我々の間には」
「同じ連合軍にしても」
「それでもですね」
「彼等は連合市民ではない」 
 このことをだ、オグモは言った。
「だから危険な任務に送ってもいい」
「どうした作戦でもですね」
「まず真っ先に火事場に飛び込んでもらう」
「そしてその後で我々ですね」
「我々が入るのが常ですね」
「そうなっているがしかしだ」
 ここでオグモはこのことを言った。
「その難民達がだ」
「もう連合に来なくなっていますね」
「サハラが残り二国になってから」
「平穏な状況になり」
「それ故に」
「そうだ、義勇軍は難民の軍隊だ」
 このことは変わらない、連合軍だが連合市民により構成されていない特殊な軍隊なのだ。だがその難民達がというのだ。
「しかし彼等がいなくなる」
「それではですね」
「今後このことをどうしていくか」
「難民なくして義勇軍をどうするか」
「それが問題ですね」
「そうだ、どうするかだ」
 まさにというのだ。
「既に国防省の上層部では話が出ているな」
「これからはエウロパ以外の各国からですね」
「連合市民からもですね」
「人員を募集する」
「そうなりますね」
「難民から外国人部隊だ」
 そうなるというのだ。
「どうやら長官もその様にお考えらしい」
「連合市民もですか」
「義勇軍に参加出来る様になる」
「そうなるのですね」
「完全志願制でな、言うならばだ」
 これからの義勇軍をというのだ。
「彼等は外国人部隊とアメリカ海兵隊を合わせた様なな」
「かつてのですね」
「そうした軍隊になりますね」
「様々な国から集めた者を猛訓練で鍛え上げる」
「常時戦闘態勢の軍隊になるのですね」
「その様だ、義勇軍はだ」
 まさにというのだ。
「難民の軍隊から変わるのだ」
「軍服も変わるそうですね」
 幕僚の一人がこのことを言ってきた。 
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