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星河の覇皇

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第七十一部第三章 小国出身者その三十三

「そうだな」
「はい、これでしたら」
「もう一枚食べられそうです」
「今ので充分なボリュームがありますが」
「それでも」
「実は私もよくだ」
 この艦でステーキを食べる時はというのだ。
「よく二枚目を頼んでいる」
「美味しいので」
「だからですね」
「例えこのボリュームでも」
「それでもですね」
「そうだ、お陰で食べ過ぎてだ」
 このことは苦笑いで言うオグモだった。
「後が大変だ」
「お腹が苦しくなる」
「そういうことですね」
「ついつい食べ過ぎて」
「それで」
「そうなってしまう、困ったことだ」 
 ここでも苦笑いで言うのだった。
「実にな」
「しかしです」
「確かにこのステーキは絶品です」
「他のメニューもいいですが」
「ステーキはとりわけ」
「そうだな、スパムのステームもな」
 今食べているこのステーキもというのだ。
「いい」
「スパムも調理に注意すべき点があるとか」
「ただ火を通すだけでは駄目だと」
「美味しく食べる為には」
「焼き過ぎずそれでいてしっかり火を通す」
「そうしないといけかにといいますね」
「そうだな、それぞれの肉に特徴があるしな」
 牛には牛の、豚には豚のだ。そしてスパムにはスパムの特徴があるのだ。その食材それぞれにあるのだ。
「スパムにはスパムのそれがある」
「そうしたことがわかってこそ」
「美味いステーキが焼ける」
「合うソースも考えて」
「そうして」
「そこまでわかっていてだ」
 そのうえでというのだ。
「このステーキだ」
「そういうことですね」
「それではじめて美味いステーキが焼ける」
「そして我々も食べられるのですね」
「その通りだ、こうしてな」
 ステーキを食べつつ言うオグモだった、見ればステーキはもう半分まで減っていてそのステーキをさらに食べている。 
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