星河の覇皇
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第七十一部第三章 小国出身者その三十一
「だからな」
「それもですね」
「避けるべきですね」
「出来るだけ」
「その場合も」
「そうだ」
まさにという返事だった。
「我々にしてもな、もうこの辺りには海賊達もいない様だが」
「それでも用心は必要ですね」
「隠れている場合もあります」
「逃げおおせた者達がそうしている場合も」
「大軍は襲わずとも一隻ならですね」
「わからないですし」
「軍艦も一隻ならばだ」
文字通り単独行動ならというのだ。
「脆い」
「特に故障しているならば」
「狙われやすいですし」
商船よりは遥かにましではあるがだ。
「注意が必要ですね」
「だから護衛をつける」
「損害を出さない為に」
「連合軍の航宙時の規則にもありますが」
「護衛は必要ですね」
他には補給艦や工作艦にも絶対に護衛をつけることになっている、連合軍の戦術はそうしたことも考慮されているのだ。
「では、ですね」
「護衛を備え」
「そして、ですね」
「港に向かわせる」
「そうしますか」
「工作艦も備えているが」
しかしというのだ。
「彼等だけで無理ならば」
「その場合はですね」
「無理はさせずに」
「港で修理させる」
「護衛をつけて回わせたうえで」
「そうしていく、無理はしないことだ」
決してというのだ。
「損害を出さない為にな」
「わかりました」
「ではその様にしていきましょう」
「速度を速め落伍を出さない様にして」
「止むを得ない場合はですね」
「そうしていく」
オグモはあらためて言った。
「今はな、では後はだ」
「はい、各艦隊に戻り」
「そのうえで」
「夕食の時間だ」
こう言うのだった。
「どうだろうか」
「この艦で、ですか」
「司令と共にですか」
「夕食を」
「食堂になるがな」
艦のそこでというのだ。
「どうだろうか」
「誰もが同じ場所で食べる」
「連合軍らしくですね」
「食堂で食べる」
「それでどうかと」
「そうだ、どうだろうか」
こう艦隊司令達に申し出た。
「ここは」
「はい、それでは」
「そうさせてもらいます」
「では司令と共に」
「これから」
「食事だ」
こう話してだ、そしてだった。
オグモは艦隊司令達と共に食事を摂ることになった、その夕食は八宝菜にスパムのステーキに生春巻きだった。主食は十六穀の御飯だ。
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