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星河の覇皇

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第七十一部第三章 小国出身者その十四

「実は間違いではない」
「それぞれということですか」
「その辺りは」
「どちらも正解ですか」
「そうなりますか」
「だから大将にまでなっていればだ」
 正規軍でだ。
「やはりそれなりの能力があることは事実だ」
「勤務や成績がいい」
「それぞれの分野で能力を発揮している」
「だからこそですね」
「間違いでもないのですね」
「そう思っていいと思う、だが元帥が大国出身者からのみとなると」
 どうしてもというのだ。
「人材が限られる」
「やはりどの方でもですね」
「元帥になれる」
「それが理想ですね」
「最もよい形ですね」
「何といってもな」
 まさにというのだ。
「そこが気になった」
「正規軍を見ていて」
「どうにも」
「公平な軍隊というが」
 こう銘打たれて宣伝されているのだ、階級のない市民の国の。
「入隊課程とな」
「元帥のことはですね」
「どうしても気になる」
「そこが連合軍の問題ですね」
「私から見るとな、そして従軍の聖職者もだ」
 彼等の話も出た。
「多いな」
「様々な宗教の聖職者がいますね」
「軍に同行していますね」
「軍属の立場で」
「そうしていますね」
「神官に僧侶、神父とだ」
 他にも様々な聖職者が存在しているがその彼等もまた軍に従軍し彼等の信仰を支えているのである。
「多いな」
「イスラムの法学者もですね」
「従軍していますね」
「彼等も」
「そうだな」
 まさにというのだ。
「彼等もいるな」
「はい、そうですね」
「義勇軍にも同行していますが」
「正規軍はです」
「彼等だけではありません」
「様々な宗教の者達が」
 その聖職者達がというのだ。
「共にいてです」
「時間があると談笑して共に食事や酒を楽しんでさえもいます」
「合同の宗教行事も行ったり」
「実に親密ですね」
「宗教が違っていてもだな」
 サチフはこのことについても言った。
「それはどうでもいいのだな」
「連合ではそうですね」
「イスラムの法学者もカトリックの神父と共に食事を摂りますし」
「仏教の僧侶やイシスの神官達ともです」
「仲良く話をしています」
「実に友好的ですね」
「サハラはイスラムだけだ」
 宗教はほぼこの宗教で統一されている、このことはムハンマドがアラブを一気に統一した時から変わっていないことだ。
「スンニー派とシーア派の違いはあるが」
「それでもですね」
「イスラムでほぼ統一されていますね」
「他の宗教の者はまずいません」
「サハラの者には」
「サハラはイスラムの国だ」
 まさにそう言ってもいいのだ。 
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