| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十一部第三章 小国出身者その九

「わしは実力で大将までなった」
「それならばいい」
「そう言われますか」
「その通りだ、今回は戦闘はおおよそ終わったがだ」
 それでもというのだ。
「まだ戦闘があればだ」
「はい、その時は」
「功績を挙げ」
「そしてですね」
「生きていくべきですね」
「そうしよう」
 ここまで話してだ、そのうえで。
 サチフはウイスキーの味を楽しんだ、幕僚達と酒を楽しみつつも思うことは義勇軍や連合軍の状況のことだった。
 その彼の哨戒任務中にだ、今度は司令室にいて状況を監視していた時に幕僚の一人が彼に言ってきた。
「司令、我々に命令が来ています」
「義勇軍司令部からか」
「はい、マシュハド閣下からです」
 義勇軍司令官であり元帥である彼からというのだ。
「我が軍団は別の宙域にです」
「移動してか」
「その宙域において引き続きです」
「哨戒、治安確立のだな」
「任務にあたって欲しいとのことです」
「我々が行くとなると」
 サチフはその幕僚の言葉を聞いて述べた。
「やはりな」
「はい、まだです」
「治安に不安のある宙域か」
「まだ海賊の残党がいるそうで」
「我々がだな」
「既に義勇軍第二軍団が展開していますが」
 その彼等がというのだ。
「宙域が広いこともあり」
「我々もか」
「はい、そちらに向かって欲しいとのことで」
「わかった」 
 ここまで聞いてだ、サチフは頷いた。そのうえで幕僚に応えた。
「詳しい話を聞かせてくれ」
「それではこれから」
「そしてだ」
 サチフは幕僚にさらに言った。
「この宙域はどうなるのだ」
「既に治安が確立していますは」
「それでもだな」
「まだ軍の行動が必要との判断で」
 それでというのだ。
「この宙域に正規軍の軍団が入ります」
「彼等がか」
「そして我々の引き継ぎを受けて」
 そのうえでというのだ。
「この宙域においての治安確立及びです」
「哨戒のだな」
「任務にあたります」
「わかった、ではその軍団との引き継ぎ業務もだ」
「それも行い」
「その後でだ」
「はい、新たに担当となる宙域に向かいましょう」
 幕僚も応えた、そしてだった。
 サチフはその用意に入りだ、次に来る軍団のことも調べていたがだ。
 彼はそのうえでだ、彼の幕僚達に言った。
「次に来る軍団だが」
「連合軍第六軍団ですね」
「今回かなりの功績を挙げていますね」
「鮮やかな武勲を立てています」
「強力な海賊を瞬く間に一掃しています」
「そうだな、軍団の司令はだ」
 その彼はというと。
「統率している艦隊をな」
「非常に、ですね」
「上手に動かしている様ですね」
「各艦隊を手足の様に動かし」
「そして作戦行動を成功させていますね」
「そうだな、ここまで優秀ならだ」
 サチフはその軍団司令についてこうも言った。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧