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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三百六十七話 運命の力その十五

「食べるといいよ」
「それじゃあ」
「そういえば鏡花ちゃんって生もの食べないね」
「そうですわね」
 谷崎とナオミもこのことを話した。
「生水も飲みませんわ」
「絶対に沸騰させたお湯だからね」
「お肉もじっくりと火を通して」
「それから食べるからね」
「あと本当に蛸や海老も」
「蝦蛄も食べないからね」
「昔からそうだった」
 芥川も述べた、鏡花について。
「この娘は生ものは一切口にしない」
「危ないから」
 鏡花は芥川にすぐに答えた。
「だから」
「犬もか」
「そう」
 この生きものもと言うのだった。
「危ないから」
「この世界ではまだ狂犬病はあるのか」
「そんな筈ないだろ」
 中原が一条の疑問に答えた。
「もうとっくにこっちの世界の日本じゃな」
「なくなっているか」
「あの病気は本当にやばいからな」
 それ故にというのだ。
「とっくの昔に予防接種でな」
「なくなっているか」
「完全にな」
「ならいいがしかし」
「それでも犬は嫌い」
 鏡花は一条にも答えた。
「どうしても」
「そうなのか」
「だから犬には近寄らない」
「ならいいがな」
「そう、いいの」
「どうしても駄目なものに無理強いすることもない」
 一条は簡潔な口調で述べた。
「だからな」
「そう言ってくれるなら」
「それが戦いに影響する訳でもないしな」
「この娘は昔から好き嫌いがあってじゃ」
 紅葉は鏡花を見つついとおし気に述べた。
「そこがまた愛いのじゃ」
「可愛いのか」
「わっちにとってはのう」
「姐さんの鏡花ちゃんへの気持ちは本物でして」
 銀が一条に話した。
「それで、です」
「こうしてか」
「何でもいとおしく話されます」
「実際にいとおしい」
 紅葉は銀の言葉を否定せずに述べた。
「だから是非共な」
「グロンギ、そしてスサノオとの戦いでもか」
「共に戦っていきたい」
「それなら頼む、戦力はだ」
「少しでもじゃな」
「大いに限るからな」
 そうした状況だからだとだ、一条は紅葉にも答えた。
「だからな」
「ではのう」
「これからだ」
「訓練もしてじゃな」
「グロンギが出れば共に戦おう」
「それではのう」
「戦闘要員はもう決まっているな」
 福沢が言ってきた。
「むしろそうでない者を言った方が早い」
「後方は乱歩さんとですね」
 太宰が福沢に応えて述べた。
「晶子さんとナオミちゃんですね」
「そうだ、そしてだ」
「他のメンバーがですね」
「戦闘要員だ、それでいいな」
「はい、というか他に誰をどう回すか」
 それぞれのポジションにとだ、太宰は福沢に述べた。
「思いつかないですね」
「そうだな、ではだ」
「はい、訓練もして」
「神に勝つ」
 福沢は強い声で言い切った、そうしてだった。
 もう戦いに思いを向けていた、戦士達の戦いはもう既にはじまっていた。ヨコハマの街も再び荒れようとしていた。


第三百六十七話   完


                   2019・3・8 
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