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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三百六十七話 運命の力その十四

「お昼は何にしようか」
「そのことだな」
「うん、本当に何を食べようか」
「困った時はカレーだよ」
 江戸川がこう言ってきた。
「それだよ」
「カレーですか」
「そう、カレーライスね」
 江戸川は国木田に述べた。
「やっぱり手頃だしね」
「それで、ですか」
「しかも誰が作っても美味しいし」
 このこともあってというのだ。
「何といってもね」
「迷った時はですか」
「カレーライスですね」
「そうですね、お腹一杯食べられますし」
 宮沢も言ってきた。
「ならこれから」
「カレーならのう」
 紅葉も言ってきた。
「あのカレーか」
「あのっていうと」
「自由軒のカレーじゃ」
 紅葉は鏡花の問いにすぐに答えた。
「美味いぞ」
「自由軒のカレー」
「そうじゃ、ヨコハマにもあってのう」
「あのカレーはまだ食べられたんだね」
 太宰は紅葉の話を理解して彼女に問うた。
「親父さんが殺されてなくなったと思っていたよ」
「弟子がおってじゃ」
「そのお弟子さんがだね」
「作ることが出来てな」
「お店もあるんだね」
「そうじゃ、だからじゃ」
 それでというのだ。
「カレーならじゃ」
「そのお弟子さんのお店に行けばだね」
「存分に食することが出来る」
「それは何よりだね。織田作が聞いたらね」
 太宰は微笑んで言う、しかしその微笑みには何処か寂しく悲しいものがあった。彼のことを思い出して。
「喜んでいたよ」
「そうであろうな」
「絶対にね」
「ではだ」
 一条は太宰のその感情を見つつ述べた。
「これからだ」
「その人のお店にだね」
「今から行ってだ」
 そしてと言うのだった。
「そのカレーを食べよう」
「そうだね、ただ辛いからね」
 太宰は笑ってだ、一条に応えて述べた。
「食べる時は注意してね」
「そこまで辛いのか」
「うん、溶岩が入っているんじゃないかと思う位ね」
 太宰は一条に笑って話した。
「そこまで辛いんだ」
「そうなのか」
「けれど美味しいよ」
 辛いがというのだ。
「本当にね」
「なら是非だ」
「これからだね」
「そのカレーを食おう」
「それじゃあね。あと生卵が入ってるけれど」
「生卵」 
 そう聞いてだ、鏡花がふと言った。
「私は生ものは」
「ああ、君は生ものはね」
「どれも」
 それこそと言うのだった。
「駄目だから」
「それじゃあ卵を抜いてね」
 そのうえでとだ、太宰は鏡花にあらためて話した。 
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