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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第三百六十七話 運命の力その十三

「特にな」
「そうした欲はないんですね」
「こいつにはな」
「そうなんですね」
「財宝を手に入れるのはいつもたまたまだよ」
「たまたまですか」
「本当にね」
「じゃあ五代さんの冒険の目的は」
 中島はこのことを五代本人に尋ねた。
「一体」
「冒険が好きなんだ」
「それ自体がですか」
「そう、そしてね」
 五代はさらに話した。
「そこで色々なものを見て途中出会う人達をね」
「笑顔にさせるんですね」
「そう、その為にね」
「五代さんは冒険をされているんですか」
「世界のあちこちをね」
「それは凄いですね」
「そしてだな」
 福沢も五代を見て言った。
「君はその中で様々なものを見てきたな」
「はい、それは」
「しかしだな」
 それでもとだ、福沢は着物の袖の中で腕を組んだまま述べた。
「君は荒まなかったな」
「いいものばかり見てきましたから」
「だからか」
「確かに悪いこともありましたけれど」
 それでもとだ、五代は福沢に微笑んで答えた。
「それ以上にです」
「いいものをか」
「そしていい人にもです」
「出会えたからか」
「はい」
 だからだというのだ。
「俺はです」
「その様に言えるのだな」
「そうです」
「そうか、君は強いな」
 非常にとだ、福沢は強い声で述べた。
「誰よりも」
「ならいいですけれど」
「強いからだ」
 それ故にとだ、福沢はまた言った。
「仮面ライダーになり戦っているか」
「先程お話した通り」
 戦いは嫌いだ、だが人々の笑顔を守る為にとだ。五代は福沢の今の言葉に対しても淀むことなく答えた。
「そうです」
「そうだな」
「ではだ」
「これからもですね」
「君は戦うことだ」
「皆の笑顔を守る為に」
「是非な」
 まさにと言うのだ。
「そうしてもらいたい」
「それが俺のやるべきことですね」
「仮面ライダー、人間としてな」
「五代さんは戦いたくないね」
 太宰はこのことを指摘した。
「誰よりも」
「うん、そうだよ」
 五代は嘘を吐かない、それ故の今の返事だった。
「それはね」
「そうだよね」
「けれど。クウガになったから」
 仮面ライダーにというのだ。
「だからね」
「戦うんだね」
「これからもね」
 そうするとだ、五代は太宰に答えた。
「さっき社長さんにもお話したけれど」
「そういうことだね、さて」
 ここでだ、太宰は五代との話の後でまた述べた。 
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