| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十部第三章 作戦発動その九

「そうしていく」
「ですか、それではです」
「我々も注意していきます」
「どの様な仕事も気を抜かない」
「油断せずに進めていくことですね」
「それが大事だと思う、それとサインをしていて思ったが」
 決裁した書類を見てだ。
「予算は比較的低く抑えられているな」
「低くですか」
「抑えられていますか」
「経理の諸君が頑張ってくれたな」
 微笑んで言うのだった、、その間も手は止まっていない。
「有り難いことだ」
「予算は出来るだけ抑える」
「無駄遣いはしないことですね」
「それは絶対にですね」
「予算は無駄には使わない」
「決してですね」
「予算は税金から出ている」
 それでというのだ。
「市民のな」
「それ故にですね」
「無駄には使えないですね」
「そういうものですね」
「我々の給与も税金から出ている」
 こうも言うのだった。
「なら無駄には出来ない」
「だからこそですね」
「低く抑えられていることはいいことですね」
「この作戦においても」
「それに越したことはないですね」
「そうだ、連合は勿体無いという言葉がある」
 リバーグは連合でよく言われている言葉も出した。
「ものはリサイクルも繰り返し何度も使うものだしな」
「はい、確かに」
「連合はリサイクル技術も最先端です」
「他の国の技術を凌駕しています」
「無駄に使うことはしません」
「食べるものもだ、残飯が出ることもな」
 それもというのだ。
「出来る限りはだが」
「抑えたいですね」
「最低限にすべき」
「そうなのですね」
「食費も税金から出ているしだ」
 市民からだ、リバーグはここでもこう言ったのだ。
「無駄には出来ない」
「だからこそ残飯もですね」
「最低限に抑える」
「そうあるべきですね」
「家畜の餌にはなる」
 これもまた連合のリサイクルだ、豚等に与えているのだ。豚に残飯をやるのは昔からだがこの時代の連合でも健在なのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「家畜の餌になるにしても」
「最低限に抑えるべき」
「そうなりますか」
「それを目標にしてだ」
 そうしてというのだ。
「残飯にも気をつけよう」
「はい、わかりました」
「それでは残飯についてもですね」
「これまで通り出来るだけ出さない様にする」
「そうしますか」
「そうしていこう、軍人ならば税金も無駄にはしない」
 絶対にというのだ。
「市民のものだからな」
「エウロパ軍の様にはしない」
「そういうことですね」
「彼等を反面教師としますか」
「我々は」
「彼等は艦隊司令が座乗する戦艦には軍楽隊を乗せる」
 ロイヤル=ネービーの伝統をそのまま踏襲しているのだ。将官にはさらに専属のシェフも付いているのがエウロパ軍だ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧