星河の覇皇
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第七十部第三章 作戦発動その八
「当然各組織の展開、拠点もな」
「構成員の状況も」
「その本名まで把握しています」
「現状もですね」
「後は作戦が発動すれば」
「その時に」
「動くとしよう」
その時に同時にというのだ、それでだった。
リバーグは今は作戦を発動させる用意も進めさせた、将兵達に英気を養わせながら。彼は司令官としてやるべきことをやっていた。
書類仕事も行う、彼は膨大な書類を的確に処理しつつ秘書達に言った。
「今日の書類は御前のうちに終わらせないとな」
「はい、午後はまた仕事があります」
「今度は会議です」
「会議の前にですね」
「書類は全てですね」
「終わらせなけばならない」
だからこそと、というのだ。
「昼食までに終わらせよう」
「お食事はいつも通りですね」
「食堂で摂られますね」
「そうされますね」
「そうする、若い兵士達と共に食べると」
彼にとっては息子の様な年齢だ、実はリバーグは彼等と共に食事を摂ることを楽しみの一つにしているのだ。
「元気が出る」
「よくそう言われますね」
「若い兵士と共に食べる食事はいいと」
「心に栄養を与えてくれる」
「その様に」
「だからだ」
それで、というのだ。
「いい」
「心の栄養ですね」
「それも入れられますか」
「だからですね」
「今日も食堂で」
「食べよう」
こう話しながらだった、リバーグは書類を次々と処理していった。その処理は的確かつ迅速でだ。秘書達はこうも言った。
「いつも思いますが」
「長官のデスクワークは速いですね」
「しかも的確です」
「書類整理は一番得意と言われていますが」
「実際になのですね」
「書類整理はな」
リバーグ自身も言う。
「自信がある、むしろ指揮よりもな」
それよりもというのだ。
「そうだ」
「よくそう言われていますね」
「書類掃除が一番得意と」
「その様に」
「この仕事はしていてだ」
彼自身にしてもというのだ。
「すぐに出来る、しかし油断をするとだ」
「そこで、ですね」
「ミスが生じますね」
「そうなりますね」
「そこが問題だ」
慢心、それこそがというのだ。
「軍隊も官僚組織でありだ」
「書類で動く」
「だからこそですね」
「ミスも許されない」
「そういうことですね」
「そういうことだ、書類の処理も完璧にだ」
そうしてこそというのだ。
「だからこそ私もだ」
「書類をですね」
「サインしていかれますね」
「油断しないでな」
書類仕事もというのだ。
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